原子力規制委員会は川内原発再稼働方針に対する大きな批判から、火山噴火の検討チームを設置しましたが、「運転中のカルデラ噴火を除く」という基本設定にしたいと発言。これに対して火山学者から多くの批判が出て、再稼働申請の前提が覆りました。

 直ちに原子力規制委員会は、再稼働の検討自体をやめるべきだと思います。

 ところが、規制委・規制庁は、兆候把握時の対処については、九州電力が保安規定に書き込むでしょうと逃げた上で、来週早々?に行われる次回には中間とりまとめをして、川内原発の火山審査に関わる問題は終わらせてしまおうとしています。

とてもまとめを行うような状況ではありません。

<緊急>みなさまへ<拡散希望>
再びのお願いです。予備のフォーム設置しました。どちらからでも

賛同急募【緊急要請】川内原発火山審査は白紙に!
<緊急要請書全文>http://nazr.in/CvK
<団体・個人賛同署名フォーム> http://nazr.in/Cvn

うまくいかないときはこちら→ http://urx.nu/bsa3
FAXは氏名又は団体名と都道府県を書いて 03-5225-7214 まで
締切は9月1日(月)の24時です。
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8月27日付の阪上さんメール>
みなさまへ<転載歓迎>

原子力規制委員会は「原子力施設における火山活動のモニタリングに関する検討チーム」を設置し、8月25日に第一回の会合が開かれました。委員には、この間、規制委員会による川内原発の火山審査に異をとなえてきた火山学者が含まれています。この間、私たちは火山専門家会合の開催を何度も求めてきました。この会合はこの間の取り組みの大きな成果だと思います。

FFTV:http://www.ustream.tv/recorded/51878615
http://twitcasting.tv/fukuroufoe_tv/movie/94249240
http://twitcasting.tv/fukuroufoe_tv/movie/94258618

規制委員会は形式上、会合を川内原発の審査と切り離し、「運用期間中にカルデラ噴火に至るような状況ではないと判断している」とした上で、「事業者が行うモニタリングによって万が一異常な状況が認められた場合、原子力規制委員会として安全側に判断するというスタンスに関し、基本的にどういう考え方で進めたら良いか」について意見を聞く場だとしています。

しかし、会合は、実質的に専門家による川内原発の火山審査の場と化し、批判的な意見が続出しました。特に東大名誉教授で火山噴火予知連会長の藤井氏は、カルデラ噴火の可能性及び兆候の把握について、九電の申請及び審査書案を根底から覆す批判を行いました。これに対し、他の委員からも規制庁からも明確な反論はありませんでした。

規制委・規制庁は、兆候把握時の対処については、九州電力が保安規定に書き込むでしょうと逃げた上で、来週早々?に行われる次回には中間とりまとめをして、川内原発の火山審査に関わる問題は終わらせてしまおうとしています。

とてもまとめを行うような状況ではありません。川内原発の火山審査のやり直しを求めていきましょう。是非規制委や規制庁に対して、電話、FAX、メールなどで批判の声を寄せてください。

藤井氏のプレゼンについて紹介します(規制委のHPにある動画では開始37分くらいから)。彼が取り上げたのは、2012年の「ドルイット論文」です。これは、ギリシャのサントリーニ火山で3,500年前に発生したミノア噴火とよばれる噴火の岩石学的調査から、噴火直前の100年程度の期間に、マグマが急速に供給されたという知見です。

この論文の位置づけですが、藤井氏がプレゼンの冒頭で的確に述べていたように、九電及び規制委・規制庁が以下の主張を行う根拠となっています。
(1)原発の運用期間中に巨大噴火が発生する可能性は十分に小さい
(2)巨大噴火について兆候の把握が可能である
(3)しかも核燃料の搬出に間に合わせることができる

逆に、九電及び規制委・規制庁の立場からみれば、この論文の結論を一般化し、九州のカルデラに適用することでしか、申請を出すことも通すこともできないという状況にあります。このことは、審査書案が出た7月16日の規制委の定例会合での島崎氏のコメントに表れています(島﨑氏はAについては一つ証拠がありBについては証拠がない場合、Aをとるのが合理的だが、それが完全ではないこともある…などと謎めいたことを言っていますが、その先のコメントから、A:兆候の把握は可能、一つの証拠:ドルイット論文を指すものだとわかります:動画では27分あたり)。特に(1)については、可能性が十分に小さいといえなければ即「立地不適」と火山ガイドに明記されています。

これに対し藤井氏は、以下の3点を指摘しました。

(1)まず、ミノア噴火の一事例にすぎず一般にカルデラ噴火について述べたものではない、という点です。藤井氏はこれを、論文を書いたドルイット氏本人に確認したといいます。論文はあくまで、サントリーニ火山のミノア噴火において、約35~50立法キロのマグマがたまっていたところ、噴火直前の100年程度の間に、地下から約5~10立法キロのマグマが供給されたという知見に過ぎず、カルデラ噴火一般について述べたものではないと。本人に確認したというのは強いですよね。

九電はミノア噴火の事例を姶良(あいら)カルデラに思いきり適用しています。
>100年で5~10立法キロ→年間0.05~0.1立法キロ→現在は年間0.01立法キロと見込まれているから、マグマの供給(地殻変動に比例するとみなす)が現在の5倍になったら警戒体制に入る。
>現在このような急速なマグマの供給は見られないことから、今後100年の間は、巨大噴火が発生する可能性は十分に小さい。
>兆候を把握してから数十~100年程度あれば、核燃料の搬出等も可能。といった具合です。

(2)これはドルイット論文に書いてあるこということですが、マグマの供給速度が上がったとしても、それがそのまま地面の隆起につながるとは限らないということです。マグマだまりが下に沈降する場合もあり、その場合は、GPSでみてもわからないことになります。

(3)岩石学的調査による知見は、検証が難しく、50年後に書き換えられるということが珍しくない。すぐに反論がないからといって、それが正しいとみなすことはできないとのことです。ドルイット論文はわずか2年前の2012年のものです。

これにより、九電の申請と規制委の審査の前提はガラリと崩れました。これに対し、誰も何も反論できない状況です。改めて、審査の前提が崩れた以上、一旦白紙にもどして検討しなおすべきだと思います。

阪上 武
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【2014/08/31 18:27】 | 原子力
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