奈良県内の北部を回ると無断設置政治ポスターは、いつも起きがけに教育勅語を見るという(何年も前の「アエラ」高市本人取材)不愉快な高市早苗のものが1、2枚道路の手すりにくくりつけてあるくらい。他はまだ見あたらない。

 そして奈良市内に行くと無断設置の自民党候補ポスターが数枚だが、民主党の衆議院議員馬淵純夫が圧倒している。但し、これは個人宅につけてある政治活動ポスターなのだ。だが、自民党のポスターがすごく少なくなった。例えば10年前まではこんなものではなかった。ここにも自民党が本当に衰えた事が現れていると、しみじみ思ってしまう。

 ポスターでいうと選挙間近なのに自民党が貼れなくなったのは、実は4年前の郵政選挙前だ。道路を行くと各党がいっぱい貼っているのに、自民党はごくわずか。当時聞いてみるととても貼れないので、行政に他の党が違法に貼っているから取り締まれと申し入れたそうだ。今まで自分たちの方がいっぱい違法ポスターを貼っていて何を言ってるんだと思った。
 もちろん小泉人気で勢いはあって始めは奇異に感じたが、現実の動員力は無くなりかけていたのだ。

 日本遺族会婦人部は高齢化して崩壊し、企業の組織選挙は動員などできなくなり、地域の自治会や婦人会などは自民党離れしていた。
 どうやら、建設業者と、郵便局長OBだけと表向き言っていた大樹などの組織が最後に残っていた自民党の応援団体で、選挙要員もそこから動員されていたようだ。そういうところが、「小泉改革」で最後のとどめを刺され、自民党は立ち往生していたのだ。郵政選挙の大勝で隠れていた惨状だ。

 それに対する代わりがテレビやマスコミ、新聞を宣伝に使った小泉劇場の郵政選挙だった。もちろん、そのときだけ使えてもあとがつづかない。

 だから自民党衰退の今がある。

 自民党は、戦後経済成長を展開して経済大国を作り上げた。そのことについては評価したい。ただし、公害問題や低福祉、右傾化、後半での軍備拡大路線などの批判すべき点は多い。
 そして、国や地方支配層の政治家、官僚、財界の鉄の三角形がつくられた。しかし、それだけではない。建設業界を中心とする利益複合体が作られたのだ。地方建設業が、橋やトンネルを作ることで評価されていた時代が10数年くらい前まではあったのだ。そして道路予算を中心として自民党の血液としていた。

 だが、それらはすべて過去のものとなった。それ以後の自民党は平和大国路線を捨て軍備増強に励み、アメリカ追随に徹し、格差大国で先進国では貧困者率第2位という不名誉な記録までこしらえた。

 今回、麻生首相は、約束していた道路特定財源の一般財源化を裏切り、今年1月揮発油税を財源とする1兆円を地方財源にするといっておいて、それを道路にしか使えないようにした。これは究極の時代錯誤ではないか。

 建設公共投資が過去に有効だったのは、公共予算で投資してそれが使われることで波及効果があったからで、なければ何の意味もない。ただ、特定の人のポケットにはいるだけだ。かつては、回りまわって地方の人々をまがりなりにも潤していた。それがいいといってるわけではない。事実を述べている。

 そういう経済波及効果を数字で表したものを乗数というが、公共投資建設工事は4~4.5あったのだ。ところが、今や、1.1~1.2である。経済の中心は何なのか考えてみればわかる。昔はセメントやブロックや建設機械などが経済の中心に座っていた。それを使って土木工事をしていたのだ。しかし、いまや精密機械やパソコンやソフト、サービス産業が中心である。土木など過去の周辺産業になってしまった。土木公共事業には何ら経済効果がなくなったのだ。自民党だけでなく私たち批判者も公共投資="土木工事"、"道路工事"などと反射的に考えてしまう。しかし、これなら福祉や介護などに活用した方が乗数が高いといわれている。

 2008年度第2次補正予算が成立して、ばらまかれることになった定額給付金ももちろんそうだ。派遣切りにあった人のための職業対策や仮設住宅や生活支援に使った方がはるかに経済効果が高いだろう。

 もう自民も公明も終わりだ。時代に何ら対応できない。今の時代にあう無駄遣いしない形での、そして福祉を切り捨てない日本全体の利益合意ができるか。民主党や連立する政党に考えていただきたい。
 少なくとも財界のことばかり聞いて、格差社会を是正しないのならあなた方にも未来はない。
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【2009/01/29 00:15】 | 政治・経済
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