獣の奏者 (3)探求編獣の奏者 (3)探求編
(2009/08/11)
上橋 菜穂子

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獣の奏者 (4)完結編獣の奏者 (4)完結編
(2009/08/11)
上橋 菜穂子

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 あまりに心が重い。『獣の奏者』Ⅲ巻 探求編を読んだが、その後なかなかⅣ巻完結編を読めなかった。その死の雰囲気があまりに漂っていて手を出せなかったのだ。エリンは私の心の中でしっかりと生きていたのだ。死、し、なぜエリンに死の影がさすのだろう。Ⅰ巻で母が凄惨な死を遂げてエリンは父方の祖父とも隔絶して孤児になる。そしてやっと結婚して家庭を築き11年間。ジェシという男の子にも恵まれやっと幸せをつかんだのに。

 リョザ神王国の外で生きていけないエリンは、国王である真王に戦争へと命じられ、仕方なく引き受ける。王国では最終兵器となっていた闘舵の秘密が漏れラーガ国という遠方の大国が闘舵部隊を編成して攻めてきたのだ。エリンはすべての問題を1人で引き受け自分の指示で動く王獣部隊をつくり闘いに臨む。

 まじめさが災いするのだ。戦争になろうとするときまじめだと利用されてしまう。闘舵も、謎を突き詰める中でわざと繁殖力を弱めた規制をしていることを突き止めてしまい国はそれを取っ払いより強く大きくする飼育法をとるようになる。

戦争の秘密は必ず漏れ、相手も同様に対抗して装備する。世の理である。そしてリョザ神王国がかつて行っていた闘舵を弱めるような方式ではなく、相手も強い闘舵で戦闘部隊を組む。だがそれに王獣を対峙させたとき「災い」が始まる。それは人工的に強く育てられた闘舵が体内に毒性を強く持つことから始まる。王獣との闘いになって代謝はより激しくなり毒霧をまき散らす。それは王獣さえ狂わしてしまいふだんならたちどころに闘舵を打ち破るのに相争う形となり、闘舵、王獣そろって狂乱して毒は一層噴出し暴れ狂い人と都市を殺し破壊し尽くす。
これこそが災いだった。

 エリンは自らを犠牲にして災いを止める。しかしラーガ国兵士も含めて凄惨な死は完全には止められない。
 エリンの行為を英雄視しないため注意がはらわれ、死を目前にした4日間でエリンが口述した闘舵と王獣の人工飼育と戦いの結果である災いの内容が出版という形で公開され、広く伝えられた。大人になったジェシは獣医師となり学校でも母と同じように教えるがそれを自ら伝えるため「その後母は四日間生きた」といい、戦いの悲惨さを語る。このシーンにふるえた。だがあまりに苦い。

 しかし、戦争は止まるのだろうか。ラーガ国は強化飼育はやめても、薄磁水でギョザ神王国と同様に毒性のない時間がかかる方式で闘舵部隊を育成するだろう。そうなると日数はかかるがまた戦いを次の代くらいに仕掛けてくるのではないか。そうするとリョザ神王国内は、またもや王獣部隊を使おうとするのではないか。

 この「獣の奏者」の世界で平和を維持するのはあまりに難しい。経済が絡み、初めは侵略に対し闘舵部隊を整備した。そして侵入してこようとした相手を逆に打ち負かし、これまで領土と経済利権を広げてきた。だから同様の方法で戦を仕掛けられる。
 話し合いの予兆は示されているので何とか安定的な関係を築けないかと思う。これは現代にも通じる話である。

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【2009/11/30 23:41】 | 奈良たかし・本の話
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藤井裕久財務相は、この不況の中で緊縮財政論者で財務省官僚のいうとおり短期成果主義と効率で切ろうとする政治家で好ましい人物ではありません。しかし、PAC3追加配備に難色と、むやみな軍備拡大には財政的に反対のようです。岡田克也外相も反対です。
 以下は、「 核とミサイル防衛にNO!キャンペーン」からの呼びかけです。


【緊急要請!】           [転送・転載歓迎/重複失礼]

<「岡田外相がPAC3追加配備に難色」報道!>

◆岡田外相と藤井財務相に「発言支持」の声を大至急届けてください!

 ~PAC3追加配備経費944億円の予算案からの削除を!~

東京の杉原浩司(核とミサイル防衛にNO!キャンペーン)です。

11月24日午前に開かれた2010年度防衛予算に関する閣僚委員会の場で、岡田克也外相が「ミサイル防衛」(MD)用の迎撃ミサイルPAC3の追加配備経費(944億円/北海道、青森、沖縄へ)の来年度予算への計上に難色を示しました。岡田外相は「PAC3は防衛予算のかなりの部分を占める。有効性について国民に理解される説明が求められる。(「平成」)22年度中に十分に検討すればいいのではないか」と述べたと報じられています。この発言に藤井裕久財務相も「その通りだと思う」と賛同したとのことです。

<岡田外相がPAC3追加配備に慎重論 防衛予算の新指針づくりで>
(2009・11・24 産経ニュース)
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/
091124/plc0911242153023-n1.htm


<外相、PAC3追加配備に難色 12月中旬に防衛力指針>
(2009・11・24 共同通信)
http://www.kyodonews.jp/feature/
seikenkoutai/2009/11/post-1159.html


<PAC3の効果説明を=岡田外相>
(2009・11・24 時事通信)
http://www.jiji.com/jc/
c?g=pol_30&k=2009112400863


 *11月24日の朝日新聞夕刊でも報じられています。

PAC3追加配備経費の削除を求めてきた私たちは、この岡田発言を歓迎します。民主党自体が、政策集でMDについて「費用対効果、技術的可能性等の観点から総合的検討を加える」としていました。政権交代を機に、守屋武昌元事務次官ら防衛省官僚が主導してきたMDを抜本的に見直すべきです。MDは真っ先に事業仕分けの対象となるべき「無駄の本丸」です。

一年先送りされた「防衛計画の大綱」の空白を埋める防衛予算策定の基本指針は12月中旬までに決定されます。PAC3追加配備経費の削除を実現するために、あと二週間ほどが勝負です。

◆まずは大至急、岡田外相と藤井財務相に「発言支持」「PAC3追加配備経費の削除を」の声を届けてください。短いものでも構いません。一人でも多くの声が届くことに意味があります。予想されるMD推進派の反発に対抗することが必要です!

◇また、追加配備候補地の北海道、青森、沖縄在住の方は、地元の民主党議員にも「PAC3追加配備反対」「経費削除を」の声を届けて下さい。地元紙などへの投書も有効です。

【要請先】

岡田克也外相   (FAX)03-3502-5047
          (E-mail) webmaster (at) katsuya.net

藤井裕久財務相  (FAX)03-3508-342

          (E-mail) info (at) fujii-hirohisa.jp


【呼びかけ】 核とミサイル防衛にNO!キャンペーン

 (TEL・FAX)03-5711-6478 (E-mail) kojis (at) agate.plala.or.jp

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【2009/11/27 23:30】 | 政治・経済
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 国内の主要オーケストラ30団体が加盟する「日本オーケストラ連盟」が、事業仕分けで芸術家の国際交流を大幅縮減、学校派遣の事業を廃止したことについて意見書を公表するとともに文科省あて出した。

「国際社会における地位の低下となる」

「経済効率や数値で示せる成果だけを優先」している、「世界の通念からも非常識な結論」と指摘している。

 実は学校に対してオーケストラのメンバーが交流するとともに演奏するという派遣事業が行われていた。これでクラシック音楽や楽器に興味をもってもらうというなじみにくいクラシックにとっては将来のお客や演奏者をつくり育てる大事な事業だったのだ。また国際交流も本場である欧米と交流する大事な事業だった。

 それを無駄だからといってバッサリと切られたのではたまったものではない。どういう感覚なのだろう。
 音楽などなくても死にはしないし腹もふくれないからどうでもいいということなのだろうか。
 芸術は勝手に自立するのが正しいと思っているのだろうか。

 そいう人がブロガーにもおられ芸術は自立すべきで歌舞伎など自立していると書かれていたのでコメントにこういうことを書いた。

歌舞伎のパトロンは松竹、パトロン・支援は必要 (奈良たかし)
2009-11-24 23:05:09
歌舞伎にパトロンはいます。それは何と興行会社の松竹です。実は歌舞伎はその興行利益だけでは成り立っておらず、松竹は映画部門で稼いで歌舞伎の赤字に貢いでいるのです。

 だから「男はつらいよ」シリーズが渥美清の死で終わった後、映画部門が赤字になり、歌舞伎の松竹からの分離と国営化が真剣に検討されました。

 お説では歌舞伎も終わっていいとなりますがそれでいいのでしょうか。

 また能も誕生当初から権力者のパトロンの存在抜きで考えられないです。

 例外は落語くらいではないでしょうか。あれは歌舞伎など小屋ものの禁止の時に楽しむために庶民から生まれた例外的なものなのです。こっそりやっても座敷で手拭い、扇子だけです。踏み込まれても寄合だとごまかせます。

 また本場ヨーロッパでも、オーケストラは国、自治体、企業からの応援なしでは成り立ちません。オーケストラの運営はなるべく極端な補てん額で重荷にならないよう稼ぐということなのです。
 逆に画家、彫刻家の多くがパトロンなしで商業的に成り立つようになったのは、現代になってからでメディア発達と市場の拡大のおかげではないでしょうか。

 芸術がパトロン・支援抜きで成り立つべきだというのはあまりに極論で現実無視です。



 なんでも勝手に自立してやれというのは、あまりにひどい新自由主義の塊のような政策なのだ。

行政刷新会議事業仕分け対象事業についてご意見をお寄せください 5番
http://www.mext.go.jp/a_menu/
kaikei/sassin/1286925.htm

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【2009/11/25 00:05】 | 政治・経済
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 11月13日に日本の動画投稿サイトに対してでは最も厳しい判決が出た。

 それは、動画投稿サイト「TVブレイク」を運営するジャストオンライン株式会社に対して社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)が提訴していたもの。

 これは、ジャストオンライン株式会社が著作権を侵害する投稿に対して一切の対策や削除などの対応を取らず放置容認していたというものに対してだった。
 提訴内容はJASRAC管理著作物を含む動画ファイルの送信差し止めと損害賠償金1億2000万円余の支払いを求める内容。

 それに対しての東京地裁の判決は、提訴を全面的に認め、判決は会社と代表者に、9千万円の損害賠償を命じた。一罰百戒というものだ。
 判決では、「TVブレイク」を厳しく断罪し、

本件サービスは、本来的に著作権を侵害する蓋然性の極めて高いサービスであるところ、被告会社は、このような本件サービスを管理支配している主体であって、実際にも、本件サイトは、本件管理著作物の著作権の侵害の有無に限って、かつ、控え目に侵害率を計算しても、侵害率は49.51%と約5割に達しているものであるところ、このような著作権侵害の蓋然性は被告会社において予想することができ、現実に認識しているにもかかわらず、被告会社は著作権を侵害する動画ファイルの回避措置及び削除措置についても何ら有効な手段を採らず、このような行為により利益を得ている」、とした。
 つまりは、著作権侵害の投稿が49.51%と約5割に達しているのに何もせず利益を得ていた、ということなのだ。

 他の国内の動画投稿サイトに対して、日本著作権音楽協会(JASRAC)は、プレスリリースで、
「動画投稿(共有)サイトにおいては、同社以外の事業者の多くが、適法なビジネスモデルを目指して自主的に権利侵害動画を削除し、または権利者の許諾を得て適法に配信するなど、著作権侵害の発生防止措置を講じております」
「 なお、現在、日本の動画投稿(共有)サイトは、約60サイトが確認されており、そのうち25のサイトとJASRAC管理著作物の利用許諾契約を締結しています。また、残りのサイトの多くは、権利侵害動画を自主的に削除するなど、管理著作物を利用しない方針でサイトを運営しています。」

 実は私も「TVブレーク」はやりすぎであると思う。しかし、他の国内動画サイトもグレーゾーンの中にいるはずなのに、えっ、本当かなと言いたいくらい他サイトに対して評価が高い。

 それと、損害賠償金額が異様に高い。包括契約だと、YOUTUBEやニコニコ動画のように「収入の1.875%」でいい。恫喝のためにこの損害金は、1曲1回という使用料に基づいて算出されていると疑われるのだ(1億2800万余÷381万2198回再生=1回あたり約33.5円)それを東京地裁も何も考慮せず若干割り引いた形で9千万円という超高額な賠償金となった。あまりにおかしいではないか。

 こうしてみると他の動画投稿サイトは安心して利用できるし、違法画像など無いと、著作権の番人としては最も権威が高い社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)がお墨付きを与えたということなのでは。ふるって利用したいと思ってしまうが。

「TVブレイク」
http://www.tvbreak.jp/

社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)プレスリリース

http://www.jasrac.or.jp/
release/09/11_1.html


動画投稿サイト「TVブレイク」に9000万円の損害賠償命令--著作権侵害で2009年11月13日

http://www.asahi.com/digital/
cnet/CNT200911130054.html


 東京地方裁判所は11月13日、動画共有サイト「TVブレイク」を運営するジャストオンラインに対し、社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)が著作権を持つ著作物などの動画ファイルの送信差し止めを命じた。また同社と代表者の今崎善秀氏に対し、著作権侵害による損害賠償金9000万円の支払いを命じた。

 JASRACは2008年8月6日、ジャストオンラインらを被告として、動画ファイルの送信差し止めと損害賠償請求1億2000万円の支払いを求める訴訟を起こしていた。

 ジャストオンラインらを提訴した理由について、JASRACでは、ほかの動画投稿サイト事業者の多くが適法なビジネスモデルを目指して自主的に権利侵害動画を削除したり、権利者の許諾を得て配信していたりするのに対し、同社は対応策を一切講ずることなく、「著作権侵害を放置、容認する無責任な運営を継続している」ためだとしている。

 東京地裁はTVブレイクの著作権侵害率が49.51%に達し、著作権侵害が起きていると認識しているにもかかわらず回避措置や削除措置をとらず、利益を得ていた点を問題視。被告らがサイト内の複製、公衆送信の主体であり、プロバイダ責任制限法における発信者に該当すると判断した。


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【2009/11/24 18:01】 | 社会、考えたこと
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 事業仕分けで、事実上停止されたスーパーコンピュータ開発問題が、かなり話題になっている。

 仙石由人行政刷新担当相が。仕分けでの論議は1時間だが、かなり時間をかけて事前調査して時間をかけて論議している、と述べた。

 しかし、短期成果主義が露骨ではないか。それから数億円で買えるなど産業を過小化するかなり勘違いがあると思う。それと基礎科学者の集まりである「計算基礎科学コンソーシアム」が下記声明を出したが、どうもわかりにくい。

 スーパーコンピュータでいちばん身近なのが気象予想なので例にとる。

 前回は数値予報の精緻化のため2006年3月1日に更新されている。

 これはCOSMETS気象資料総合処理システムといい、昭和63年(1988)に一新されたシステムで、全国・全世界の観測データを気象庁にオンラインで集め、それを総合・分析して予想天気図を作成するものだ。日立製のスーパーコンピュータ「SR11000モデルK1」を導入して、この本体は3億円程度。
 だが、システムのための周辺機器追加などで20億円以上かかるだろう。

 しかも、スパコンのソフトはカスタムなのだ。この本体の会社や周辺の専門の企業が開発して更新する。この精緻化のためのソフト改修は百億円以上かかっていると思う。一般の汎用ソフトと混同してしまうと間違いになる。

 結局、スパコンの開発放棄するならスパコン本体とそのソフトの産業全体の放棄につながり大きな損失になる。

 他に使用されているのは、分子動力学、天文学、金融工学のような大規模数値解析に基づくシミュレーションに利用される。
 そして日本産業全体への技術波及効果が大きい。開発放棄には反対する。

気象庁「スーパーコンピュータの更新及び数値予報等の改善について」

http://www.jma.go.jp/jma/press/
0602/23a/suchiyohokaizen.html


次世代スーパーコンピュータ開発に関する緊急声明
http://suchix.kek.jp/ccfuns/Appeal/appeal.pdf

次世代スーパーコンピュータ開発に関する緊急声明

平成21年11月13日に行われた行政刷新会議の事業仕分け作業において、国家基幹技術として理化学研究所を中心に開発が進んでいる次世代スーパーコンピュータプロジェクトが、「来年度の予算計上の見送りに限りなく近い縮減」と結論された。この結論が計画の凍結を意味するならば、熾烈な国際競争の中ですでに製造段階に入りつつあるプロジェクトにとって廃止に等しい大きな影響をもつ。科学技術政策は大局的・長期的ビジョンに基づいた国家政策として実施すべきものであり、次世代スーパーコンピュータについても、平成17年より総合科学技術会議等で民間有識者、科学者らの考えを取り入れて進められてきた。今回の事業仕分け作業における唐突な結論は、我が国の科学技術の進歩を著しく阻害し国益を大きく損なうものであり、不適切であると言わざるを得ない。我々、計算基礎科学コンソーシアムは、次世代スーパーコンピュータプロジェクトの遅延無き継続を強く求める。
スーパーコンピュータは現代の科学技術全体において主要な位置を占める。半導体技術は、通信・物流・医療など国民生活のあらゆる場面で役立っているのは周知のことだが、その基盤にあるのはスーパーコンピュータなどで用いられる最先端の技術であり、それは数年後には広く社会で応用される。また、バイオテクノロジーやナノデバイス開発など、やがて国民生活につながる最先端の技術開発では、スーパーコンピュータを使ったシミュレーションが、国際競争における主要な武器になっている。

基礎科学の研究においても、スーパーコンピュータの重要性はますます拡大しつつある。なかでも自然界に対する人類の知識を深める物理学においては、20世紀を通じて明らかになってきた素粒子の基本法則に基づいて、宇宙の誕生から物質の創生、そして銀河や星の形成にいたる宇宙の歴史全体をも理解することが可能になりつつある。 特に、実験や観測で調べることのできない領域を探索するための唯一の方法はスーパーコンピュータを使ったシミュレーションであり、国際的にもこのような認識のもとでスーパーコンピュータの整備強化が進められている。科学史上の主要な発見の多くは、最先端の技術を用いて達成されたものである一方、科学における発展は新たな技術の創出にもつながる。次世代スーパーコンピュータはその要の位置にあり、その開発を凍結することが、我が国が維持してきた科学と技術における国際競争力を失う大きなきっかけとなることが深く懸念される。
これまで理化学研究所が進めてきた次世代スーパーコンピュータ開発は、世界最高性能をもつ汎用スーパーコンピュータの実現を大きな目標の一つとしてきた。世界最高性能を目指すことは、新たな革新的技術を開拓する原動力であり、そこから幅広い科学と技術における世界をリードする成果が出てくることが期待される。さらに、この次世代スーパーコンピュータ施設は、関連する国内の大学・研究機関・企業等の相互交流や、将来を担う研究者や技術者の人材育成など、ソフト面の強化を通じて科学技術の進歩をさらに加速する拠点としての役割も期待されている。
科学技術立国を掲げる我が国の将来にとって、確固たるビジョンをもってスーパーコンピュータ開発を進めることは死活的重要性を持つ。基礎科学を含む様々な応用分野の研究体制を強化しつつ、次世代スーパーコンピュータ開発を迅速かつ着実に推進することが極めて重要であると考え、ここに強く訴えるものである。

平成21年11月18日

計算基礎科学コンソーシアム

代表 宇川彰(筑波大学・副学長)
幹事 青木慎也(筑波大学・教授)
石川正(高エネルギー加速器研究機構)
梅村雅之(筑波大学・教授)
延与佳子(京都大学・准教授)
大川正典 (広島大学・教授)
大塚孝治(東京大学・教授)
大野木哲也(大阪大学・教授)
梶野敏貴(国立天文台・准教授)
金児隆志(高エネルギー加速器研究機構・助教)
藏増嘉伸(筑波大学・准教授)
佐藤三久(筑波大学・計算科学センター長)
佐々木勝一(東京大学・助教)
柴田大(京都大学・教授)
鈴木英之(東京理科大学・教授)
中務孝(理化学研究所・准主任研究員)
橋本省二 (高エネルギー加速器研究機構・准教授)
初田哲男(東京大学・教授)
朴泰祐(筑波大学計算科学センター・教授)
保坂淳(大阪大学・准教授)
牧野淳一郎(国立天文台・教授)
松元亮治(千葉大学・教授)
松古栄夫(高エネルギー加速器研究機構・助教)
吉江友照(筑波大学・准教授)
3
* 計算基礎科学コンソーシアム:
計算機を使った基礎科学研究に関わる研究者からなるコミュニティ組織。
http://www.ccfuns.org/
* 連絡先:
東京大学大学院理学系研究科 物理学専攻 初田哲男
電子メール: hatsuda@phys.s.u-tokyo.ac.jp

高エネルギー加速器研究機構 素粒子原子核研究所 理論センター 橋本省二
電子メール: shoji.hashimoto@kek.jp

筑波大学 副学長室 宇川彰
電子メール: ukawa.akira.gf@un.tsukuba.ac.jp


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【2009/11/24 16:58】 | 政治・経済
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 科学技術を絶対視しないし、科学ですべてが解明できるわけではない。それは社会のための一つの道具だ。でも発展させることに意味はある。もちろんただしい方向にだが。

 科学技術政策立国を日本は目指して平成7年11月15日「科学技術基本法」が制定された。それから14年。民主党は科学技術立国そのものを放棄したのだろうか。
人が科学技術を発展させる。
前回スーパコンピュータのことを中心に書いたが、仕分け作業で若手研究者の支援を突然打ち切るのではなく、これからの研究者のコースも考慮した長期的な視点での科学振興を政策として打ち出すべきだと思う。

 だいたいこの若手研究者支援というのも、無理な大学院の定数増やしでポスドクが増えたのでその文科省からの対策のつぎはぎの弥縫策なのだ。アメリカでは博士号をもっていないとまず出世コースには乗れない。ところが日本では一流と言われる大学さえ出ていればそれなりのコースには乗れる。無茶なアメリカかぶれの大学院運営をやりこうなったのだ。そのせいで博士号保持者の就職先が見つからない。

 でも放り出せばいいというのはあまりに無策ではないか。

しかし、教育面や科学振興ではあまりに事業仕分けは効率優先でありすぎる。教育が効率性でなじまないし、科学振興は以下の通り長期的に取り組まねばならないのだ。

科学技術基本法
(国の責務)
第三条 国は、科学技術の振興に関する総合的な施策を策定し、及びこれを実施する責務を有する。

(地方公共団体の責務)
第四条 地方公共団体は、科学技術の振興に関し、国の施策に準じた施策及びその地方公共団体の区域の特性を生かした自主的な施策を策定し、及びこれを実施する責務を有する。

(国及び地方公共団体の施策の策定等に当たっての配慮)
第五条 国及び地方公共団体は、科学技術の振興に関する施策を策定し、及びこれを実施するに当たっては、基礎研究が新しい現象の発見及び解明並びに独創的な新技術の創出等をもたらすものであること、その成果の見通しを当初から立てることが難しく、また、その成果が実用化に必ずしも結び付くものではないこと等の性質を有するものであることにかんがみ、基礎研究の推進において国及び地方公共団体が果たす役割の重要性に配慮しなければならない。


はっきりと書いてあるではないか。
基礎研究が重要で新しい現象の発見及び解明並びに独創的な新技術の創出等をもたらすものだが、短期的にその成果の見通しを当初から立てることが難しい。
そしてその成果が実用化に必ずしも結び付くものではないこと。だからこそ、基礎研究の推進において国及び地方公共団体が果たす役割の重要性に配慮しなければならない。

仕分け人、特に蓮肪議員はこのことを肝に銘じなければならない。短期的な実用化や成果のためにやるものではないのだ。何のための国の科学技術への関与なのか。

 ただし、事業仕分けで問題にされたうちGXロケットの廃止は低価格での中小人工衛星打ち上げを目指したのに、2003年度の当初計画で450億円(試験機を除く)と見積もられていた開発費が、最終的に約1500~2100億円に達する見通しである。これでは打ち上げ料金の低減を目的とするロケットであるにもかかわらず、世界初で開発リスクも高いLNG系推進システムにしたせいではと言われている。(wikipedia参照)
というわけで異様に開発費がかかりすぎ先の見通しが立たないので廃止は無理もないと思う。

文部科学省では11月16日から事業仕分けについて各項目を上げて国民に聞こうとしている。やはりあまりに科学教育面ではひどいので省庁からの反撃なのだろう。
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行政刷新会議事業仕分け対象事業についてご意見をお寄せください
平成21年11月16日 

現在、政府の行政刷新会議は「事業仕分け」を行っており、文部科学省関係の事業についても以下の表のとおり対象となっております。

この事業仕分けを契機として、多くの国民の皆様の声を予算編成に生かしていく観点から、今回行政刷新会議の事業仕分けの対象となった事業について、広く国民の皆様からご意見を募集いたします。予算編成にいたる12月15日までに下記のアドレスまでメールにてお送りください(様式自由、必ず「件名(タイトル)」に事業番号、事業名を記入してください。)。なお、下記区分で宛先が不明な場合は大臣官房会計課(kaizen@mext.go.jp)までご送付願います。

いただきましたご意見や個人情報等につきましては、文部科学省ホームページプライバシーポリシー(「文部科学省ホームページプライバシーポリシー」へリンク)により取扱います。なお、ご意見に対して個別には回答いたしかねますので、その旨ご了承願います。
http://www.mext.go.jp/a_menu/kaikei/sassin/1286925.htm
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 私は、27番の、
  独立行政法人日本原子力研究開発機構1(高速増殖炉(FBR)サイクル技術、材料試験炉(JMTR)研究開発) 事業番号3-36 刷新会議側の引き取り(原子力政策全体の中で、場合によってはJMTRの凍結。もんじゅの再開はやむなし。) 中川正春・後藤斎 nak-got@mext.go.jp
 が、なぜ凍結しないのか文句を言いたいが。

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【2009/11/20 23:25】 | 政治・経済
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 事業仕分けは、第一ラウンドが終了した。1兆4千億円の財源が捻出され、34の事業の廃止を提言した。

 自民党が公開裁判のようだ、短時間で決めて判断ができないなどと批判している。しかし、530兆円の国家予算切り込みはあの方法しかないと思う。国会議員と専門家の参加の合同体制の中で、官僚天下り組み込みと積算に手早く切り込んでいく中でしか官僚主導予算は、縮減できない。他にどういう方法がある。法や制度を自らつくってきて防衛する官僚と長々と論議しても仕方ないではないか。

 しかし、今回の事業仕分け自体は財務省主導が強すぎる。財務省が選択した事業や財務省影響下で策定されたマニュアルは改める必要がある。ノウハウや官僚の無駄づくりの仕組み、あるいは積算の過剰な部分の特定に付いて学び、経済振興と国民生活優先で予算を造り無駄部分を切り込む体制を民間参加者と共に形成する必要がある。財務省路線からの脱却が必要なのだ。

 財務省は、絶えず緊縮財政路線しか取らない。そして消費税の15%アップによる財政赤字の短縮と短期的な視点による効率化、福祉や教育面での削減など、成果と効率受益者負担しか考えない。
また財政赤字は830兆円と多いが政府の保有金融資産も580兆円と多い。純債務は250兆円程度と日本政府の場合必ずしも危機的状況ではない。そういうことの切り分け抜きで国民生活や経済対策いっさいを考えないのが財務省なのだ。その欠陥はあまりにも大きい。

 だから、民主党政権は、財務省に対してもコントロールが必要なのでその跳梁を許していたのでは、けっして日本経済が立ち直ることはない。そして不況下で緊縮財政路線を取るのは根本的におかしい。またこれだけ格差社会が問題になっているのに財務省緊縮路線では国民生活が破綻してしまう。

 もちろん鳩山総理が発言したように来年の予算作りは政権自ら行わねばならない。しかし、判断部分でこれまでのような密室での官僚主導での予算決定ではなく公開による判定が必要だと思う。やはり事業仕分けはやるべきなのだ。
 それと、仕分け人からもんじゅ運転再開について慎重意見が相次いだのは無理もないことなのだ。まだ実証炉、次に実用炉で、その次がやっと商業炉である。その二段階も前の原子炉に対してすでに8千億円もの巨費が費やされ、1995年8月29日から同年12月8日にナトリウム漏れ・火災事故が起き発電はなんと約20億円分だけ。世界で最も効率の悪い発電施設なのだ。そのうえまだ何の目処も立たない。これをまともに評価する人はいない。

 また「構想日本」は、福祉切り捨てに偏重する傾向が高い。亀井静香郵政金融担当大臣が批判したように民間人参加者に競争原理主義者が多い。
 「構想日本」の上山信一政策委員兼運営委員が橋下大阪府知事の厚生福祉分野切り捨てと公共事業ほぼ温存の新自由主義政策の絶賛者であり、地方でされた事業仕分けも奈良市など切り捨ては福祉分野に大きく偏っている。最初から3千万以上の大型公共事業は対象から除外してしまった。また公募というが母子家庭や福祉対象者の代表は除外されている。応募するのは時間の余裕のあるような、どちらかというと「勝ち組」の人ばかりになる。これで言いわけがない。

 従って国でも「構想日本」だけに頼ってばかりのようでもまずいのだ。政権での自立と法的な強制力の付与。そして「構想日本」のようなシンクタンクの補助を受けるにしても、自ら動かせる体制が必要となる。

 スパコンの助成金267億円は改めて文科省の場で検討すべきだと思う。確かに仕分け人参院議員の蓮舫さんが、「世界一の性能にこだわる必要性があるの?」の一言で切り捨てたのは行きすぎだと思うからだ。世界一へと性能を争わねばならないし、科学発展の最先端では国家の助成が必要なのだ。

 それならなぜ宇宙ロケットを国で打ち上げていると思うのだ。蓮舫さん、あれも無駄だと思うのか。いずれはアメリカのように民間でロケットを打ち上げるようになるのかもわからない。でもまだまだ先の話だ。パイオニアは国でということになる。スパコンも同じなのだ。
 「スパコン、開発継続を」 研究者団体が緊急声明
次世代スーパーコンピュータ開発に関する緊急声明

 それと、「日本科学未来館」の館長の毛利衛さんが、これまで努力して年間40万人の来場者を8年間で90万人に増やしてきた。ずっと努力してきたとパネルを用意して説明したのだが、「赤字でしょ?」と切り捨てた。これもあまりに短期的な効率のみで選別しすぎなのだ。「コンクリートから人へ」というのはどこへ消えたのだ。

 でもこれで全部否定しようとは思わない。でも財務省路線から脱却して本当に長期的な人と科学を育てる道を見つけるべきだと思うのだ。

事業仕分け 第1ラウンド終了 「成果」重視 5日間で見えてきたのは
11月18日7時56分配信 産経新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091118-00000024-san-pol
■財務省指南?マニュアル存在

行政刷新会議の事務局が事業仕分け作業にあたって作成したマニュアルの存在が17日、明らかになった。マニュアルは事前に仕分け人に配布され、これをもとに仕分け作業が進められた。マニュアル作成について、仕分け作業の統括役を務める民主党の枝野幸男元政調会長は同日、「情報を共有するために私の判断で作った」と述べたが、マニュアルの背後には財務省の影がちらついている。実際の仕分け作業でも民主党マニフェスト(政権公約)に基づく一部の政策を除けば、財務省のお膳(ぜん)立てに従った判定が目立っている。

≪育成どこへ文科省7割≫

仕分けマニュアルは対象事業の問題点を列挙した上で、担当省庁の反論に対する再反論の方法までも指南した内容。そこに盛り込まれた具体例からは、財務省が好みそうな「成果主義」「行政効率」「受益者負担」などの原則が浮き彫りになっている。

実際の仕分け作業でも、短期に成果があがらない事業は冷遇された。特に文科省は長期的視野に立った事業が多く、予算全体の約7割が仕分け対象となった。教育、人材育成の関連する事業の「廃止」について、同省幹部は「『コンクリートから人へ』という政権の方針はどこへ行ったのか」と不満を漏らす。

また、「行政効率」という面で、広告宣伝費や複数の省庁にまたがる事業や民間に移行可能な事業は整理・統廃合される傾向にある。法務省が要求した「裁判員制度の啓発推進費」も「最高裁や弁護士会と重複している」との批判を受けて、予算計上見送りとなった。

≪マニフェストの影響≫

一方、歳出規模の削減を進めたい財務省に対して、民主党はマニフェストに掲げた政策についてはぎりぎりで主張を押し通した。とりわけ社会保障関連予算は、マニフェストに「自公政権が続けてきた2200億円の削減方針は撤回する」と記述されており、仕分けでも厚遇されている。仕分け対象として取り上げられる数も少なく、削減額も小幅にとどまっている。

エネルギー関連事業にもこの傾向が表れている。民主党は、マニフェストで「原子力利用について着実に取り組む」としている上に、鳩山由紀夫首相は2020年までの温室効果ガス25%削減を掲げており、原子力発電の推進は欠かせない要素だ。17日の仕分け作業では、高速増殖炉もんじゅ(福井県敦賀市)の運転に慎重な意見が相次いだにもかかわらず、仕分け結果では、運転再開を容認。民主党の方針に沿った結論となった。

仕分け作業は、公開の場で行うことによって予算編成の透明化を図るという建前になっている。しかし、見えない部分にからくりがあり、そもそも仕分けの俎上(そじょう)に載せた事業の選定は、財務省の作成したリストがもとになっている上に、仕分けマニュアルにも財務省の意向が色濃く反映されたふしがある。あらかじめ財務省が書いたシナリオに沿い、一部に民主党の独自色を加えたのが今回の仕分け作業の本質だ。(小田博士)


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【2009/11/19 21:52】 | 政治・経済
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 イラク戦争とは何だったのか。日本にとってイラク戦争の関係は。
 およそ日本でこれほどあいまいにされているものはありません。

 何しろアメリカでさえ認めた戦争の根拠とされた大量破壊兵器がなかったことさえ、日本では放置されています。小泉首相(当時)が大量破壊兵器が存在して世界の脅威となっているからとこの戦争を認め自衛隊を派遣したにも関わらずです。

 今回、イラクにずっと真摯に向き合い関わってこられた高遠菜穂子さんからの「イラク戦争検証ネットワーク」への旗揚げと議員会館内集会の連絡がありました。以下紹介します。


イラク戦争何だったの!?ーイラク戦争の検証を求めるネットワークー
イラク戦争総括、今はじめないと!
10日は衆議院第2議員会館へ!
ちょっと気後れしそうな場所ですけど、議員会館見物のつもりでぜひ!
入口に案内係がいます。
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皆さま

 このたび、イラク戦争の検証を求める市民グループが旗揚げしました(詳細は後記設立趣意書をご参照下さい)。イラク戦争・復興支援への姿勢が問い直されないまま、日本の今後の外交や国際貢献を語ることはできないのではないでしょうか。民主主義国家としてのアカウンタビリティーを示すためにも、政府が調査委員会を設立するよう求める、国民的な運動を広げていく。10日のキックオフ院内集会は、その第一歩となります。是非、多くの方々にご参加いただければ幸いです。

【日時】11月10日14~15時(13時半開場) 
【場所】衆議院第二議員会館第四会議室
【主な内容】
13:30 開場
14:00 挨拶・趣旨説明
14:05 呼びかけ人・賛同人から
     (池田香代子、高遠菜穂子、谷山博史、野中章弘)
14:25 国会議員から
14:45 今後の行動について
14:50 メディア質疑応答
15:00 閉会・撤収      
*部屋自体は15時半まで確保しています


            イラク戦争何だったの!?
     ーイラク戦争の検証を求めるネットワーク 設立趣意書

 この度、私たちイラク支援やイラク報道、反戦運動に関わった者たちは、旧政権によるイラク戦争支持・支援の検証を新政権に求め、広く呼びかけていくことにしました。

 2003年3月、世論調査で8割の人々がイラク戦争に反対していたにもかかわらず、小泉純一郎首相(当時)はこれを無視し、国連安保理決議を得ない米国の攻撃を支持しました。しかしその後、開戦の最大の根拠であった「イラクは大量破壊兵器を保有している」という情報が誤りであったことが判明し、ブッシュ元米大統領もそれを認めました。にもかかわらず戦争は拡大され、イラク市民・多国籍軍兵士の死者数はさらに増えていきました。日本は「人道支援」の名目で自衛隊を派遣しましたが、2009年10月、防衛省の情報公開により、イラクにおける航空
自衛隊の活動の大半が米軍などの多国籍軍の兵員・物資の輸送であったことが明らかとなりました。 

 イラク戦争は、最悪レベルの人道危機をもたらしました。WHO(世界保健機構)の推計は民間人15万人が殺されたとし、ジョンズ・ホプキンス大学の調査のように数十万人単位が殺されたとする推計もあります。そして現在もなお、使用された劣化ウラン弾やクラスター爆弾などによる被害は後を断ちません。治安も安定せず、毎日10人以上の市民が、攻撃や爆弾テロ等で命を失う中、イラク国民の約6人に1人が国内外で避難生活をおくり、その多くが極度の貧困にあえぐなど、状況はむしろ深刻化しています。  

 これを直視するか否かは、平和国家・民主主義国家としての日本のあり方が問われる問題でしょう。既に英国では、イラク戦争参戦の経緯や軍事攻撃の合法性について検証する独立調査委員会が設置されました。今後、私たち日本の市民の平和的生存権が尊重され、戦争への加担を繰り返さないためにも、殺されたイラクの一般市民の無念に報いるためにも、日本においてもイラク戦争支持・支援の是非の検証が行われるべきです。そのために、私たちは以下のことを求め、活動していきます。


1)「イラク戦争支持の政府判断に関する見直し」「自衛隊イラク派遣の判断の是非」「イラク復興支援への日本の関わり」の3点を検証する、独立の第三者委員会を政府が設立すること。同委員会が、事実関係についての情報開示や調査を行い、個人も含めた道義的・法的な責任の所在を明らかにすること。

2)調査委員会による検証や、そのプロセス、最終報告などが、最大限公開され、誰にでもアクセスできるようにすること。

3)検証による最終報告を受けての、日本政府としての見解を国内外に発表するとともに、必要とされる人道支援、被害者支援を行うこと。


呼びかけ人:池田香代子(翻訳家/世界平和)、川口創(自衛隊イラク派兵差止訴訟名古屋弁護団事務局長)、鎌田實(医師)、佐藤真紀(日本イラク医療支援ネットワーク事務局長)、高遠菜穂子(イラク支援ボランティア)、谷山博史(日本国際ボランティアセンター代表)、志葉玲(ジャーナリスト)、野中章弘(アジアプレス代表)(敬称略)

賛同人(09年11月5日現在、敬称略・50音順):
相澤香緒里/相澤恭行(NPO法人PEACE ON)、足立力也(コスタリカ研究家)、池住義憲(自衛隊イラク派兵差止訴訟の会)、石田きみえ(今とこれからを考える一滴の会)、石塚淳(Chance! pono2)、伊藤和子(弁護士)、 岡林信一(市民社会フォーラム)、Cazman(Chance!pono2)、きくちゆみ(グローバルピースキャンペーン)、清末愛砂(島根大学専任講師/イラクホープネットワーク)、小原美由紀(ピースウォーク金沢)、佐藤博文(自衛隊イラク派兵差止訴訟全国弁護団連絡会)、園リョータ(憲法カフェ)、高田健(World Peace Now)、寺中誠(人権活動家)、西方さやか(イラクホープネットワーク)、西谷文和(イラクの子どもを救う会)、nob(Chance! pono2)、野中章弘(ジャーナリスト)、原文次郎(日本国際ボランティアセンター)、布施祐仁(ジャーナリスト)、細井明美(イラクホープネットワーク)、増山麗奈(LAN TO IRAQ/『ロスジェネ』編集委員)、 山縣忍(セイブ・イラクチルドレン・名古屋)、遊牧民(自衛隊イラク派遣差止名古屋訴訟原告)
# by nao-takato | 2009-11-05 23:49 | お知らせ/イベントお知らせ~11/10(火)衆議院議員会館で院内集会~
衆議院議員会館で院内集会を開催します。
発言者は、私とフリージャーナリストの志葉玲さん、池田香代子さんです。

政権交代直後、イラクに関わってきた有志で「イラク戦争総括」をテーマにプロジェクトを立ち上げました。名前はまだ決定していませんが、現時点で「イラク戦争の検証と本当の国際貢献を求めるネットワーク(仮称)」とさせてください。私たちはイラク戦争に反対だった新政権に「イラク戦争総括」を求めます。

【院内集会のご案内】
日時/11月10日(火)午後1時30分開場 午後2時スタート
場所/第二衆議員会館第四会議室

私たちの国は、この不当で違法なイラク戦争を支持したままです。
イラク”復興支援”の検証もされるべきです。
この時を逃すわけにはいきません。

この春にあらためて、ファルージャやラマディの墓地を訪れて思ったのです。
イラクで失われた命の重みを。
そして、橋田さん、小川さん、香田さんを思うのです。
二度とくり返してはいけない、と。

イラク戦争を止めたくて、初めてデモに参加したことを思い出すのです。
そして、イラク戦争を止められなかった悔しさは今もずっと続いているのです。

11月10日はぜひ第2衆議院議員会館へ。
イラク戦争を見つめ直せば、私たちの未来が見えるはずです。

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【2009/11/06 06:50】 | 政治・経済
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 半年がかりで準備してきた仕事が、完了するとなると、さすがになかなかブログに手が回らない。少し一息ついたのでなんとか書いていきたい。

 岡田克也外相がこれ以上ないくらい言動がおかしい。選挙中鳩山首相が沖縄で約束した普天間の国外か県外移設の約束を、マニフェストにないから公約ではないと言い放ったのだ。

 政治家のしかも選挙中の党代表の言葉は軽いものではない。そんなことを言うなら何一つ信じられないではないか。

 それは昨日報道ステーションでしていたアメリカ政府高官の嘉手納基地との統合が現実的な案だという高い評価とつながっているようだ。つまりは何かのアメリカ政府と岡田外相の間でこれまでの交渉と筋書きがあったのではないか。それが沖縄県民の嘉手納基地との統合否定と鳩山首相の選挙時の約束を守れという声で、だめになりそれで焦りのあまりあんな愚かなスピーチになったのではないか。
(外務省ホームページから引用、岡田外相とゲイツアメリカ国防長官)2009.10.21岡田外相とゲイツ米国国防長官

 しかし、最悪である。

 民主党は、2005年に沖縄に関する総合的な政策である「沖縄ビジョン」を発表し、これまで3回の改訂を重ねてきた。そして特に2008年には当時の鳩山党幹事長が「政権をとったらすぐに使えるように改定した」と表明している。

民主党・沖縄ビジョン(2008)
http://www.dpj.or.jp/news/files/okinawa(2).pdf

その中で、次のように県外移設による機能分散と、その後に国外移設を明確にうたっている。

民主党は、日米安保条約を日本の安全保障政策の基軸としつつ、
日米の役割分担の見地から米軍再編の中で在沖海兵隊基地の県外への機能分散をまず模索し、戦略環境の変化を踏まえて、国外への移転を目指す。
また、沖縄が平和教育の発信地となるよう、平和に関する研究を更に促進し、真にアジアの平和と安定に寄与する沖縄を目指す。
いわゆる「北部振興策」については基地移設問題とは切り離して取り扱われるものであり、引き続き実施する。



 私たちを裏切るな。これまでの公約を反故にするならきちんと説明して了解を取れ。こそこそするな。何のための政権交代なのだ。恥ずかしくないのか。

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【2009/11/06 01:56】 | 政治・経済
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 驚いたことに漆間元官房副長官が大和ハウス工業株式会社の顧問に天下りしていた。私たちは忘れはしない。「自民党の議員には捜査は及ばない」言葉どおり二階議員は放置され、対してほとんど何もない当時の小沢一郎民主党代表側にだけあれほど捜査が続いた。
 政治をもてあそんだ警察官僚出身者の人物が住宅販売に貢献するか。

 この人は安倍晋三政務官房副長官(当時)に、拉致問題への強引で政治的な捜査が気に入られ、その後押しで警察庁長官についた。そして安部政権がもう少し続いたら、創設されていた日本CIAの長官となるはずだった。小人物でも危険な人間なのだ。

 奈良県警察本部長官時代に大和ハウスのトップと顔つなぎができたということだが、これが天下りでなくてなんだというのだろう。さっさと首にしていただきたい。

「麻生内閣の戦犯の1人」漆間ちゃっかり“天下り”
配信元:2009/11/02 18:53更新

 麻生太郎内閣で事務の官房副長官を務めた元警察庁長官、漆間巌氏(64)が先月月初め、大手住宅総合メーカー「大和ハウス工業」(本社・大阪市)の顧問に就任した。官僚の天下り規制に反対するなど、「麻生内閣の寿命を縮めた戦犯の1人」といわれた御仁だが、自分はさっさと“天下り”を決めていたようだ。

 俳優、役所広司が「大和ハウチュ」と言ってしまう、なんともおかしなCMで知られる同社。漆間氏は10月1日付で顧問に就任。リスク管理などのアドバイスをしているという。

 漆間氏は昨年9月、麻生内閣発足時に官房副長官に抜擢された。同職に警察OBが就くのは32年ぶり。小泉、安倍内閣時代、北朝鮮による日本人拉致問題に取り組んだ姿勢が評価されただけでなく、「民主党関連のスキャンダル調査が目的だった」(永田町関係者)という見方もある。

 ただ、副長官として本来果たすべき各省庁間の連絡・調整機能はほぼ停止状態に。一方で、天下り規制を含む公務員制度改革に介入したり、西松事件では「自民党議員には波及しない」とオフレコで発言して、政府・検察不信を招いた。

 総選挙での自民党惨敗を受け、鳩山内閣が発足した9月16日付で官房副長官を辞任していた。


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【2009/11/06 01:10】 | 政治・経済
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私も知ったばかりなのですが、今度の日曜日11月8日(日)2時~から「普天間基地撤去 辺野古新基地建設反対 大阪アクション 」が、あります。あまり日がありませんが情報を広げてください。
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普天間基地撤去 辺野古新基地建設反対 大阪アクション
沖縄の県民大会とともに訴えます。
民主党への申し入れ行動もやります。

http://blogs.yahoo.co.jp/henoko_osaka/56589133.html

普天間基地撤去 辺野古新基地建設反対 大阪アクション】
[日時]
 11月8日(日)2時~
 中之島公園女神像前 

(京阪電車 淀屋橋・大江橋下車徒歩10分~15分)

 集会後、米総領事館・梅田方面にデモ

 このたび 「辺野古に絶対に基地を作らせない大阪行動」では 沖縄、宜野湾で行われる 「辺野古への新基地建設と県内移設に反対する11・8県民大会」と連帯し 大阪でも11・8緊急行動を行うことに決定しました。
大阪、関西で反戦平和運動、労働運動、環境運動をされてる団体、個人で お時間の許す方は 是非参加、御協力のほど宜しくお願い 致します。
これから1〜2カ月間が、沖縄に基地を100年先まで押し付けるのか否かを決する最重要な局面だといっても過言ではありません。
緊急なことではありますが、是非とも11月8日(日)午後2時中之島公園女神像前にお集まりくださいますよう、心からお願いします。
 また「基地は要らない」という気持ちを表すために、グッズやプラカードやその他、思い思いに色んなものを持ち寄って活気あふれるアピール大歓迎です。

【民主党大阪府連申し入れ行動】
[日時]
 11月10日
[申し入れ時間]
 午後2時集合(変更の予定あり)
[場所]
 京阪・天満橋・北浜下車
 〒540ー0035 大阪市中央区釣鐘町2ー4ー17
 TEL 06ー6943ー8085
 FAX 06ー6943ー8240

主催・・・辺野古に基地を絶対つくらせない大阪行動

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【2009/11/05 20:53】 | 政治・経済
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 普天間基地は米軍海兵隊の拠点である。では海兵隊とは何か。

 それは海外への遠征攻撃の上陸部隊なのである。だから「殴り込み部隊」とも言われる。

 従ってあくまで相手国に上陸して攻撃して侵攻するための、米国では陸海空と並ぶ軍隊なのである。

海兵隊

小学館 日本大百科全書 http://100.yahoo.co.jp/detail/
%E6%B5%B7%E5%85%B5%E9%9A%8A/


 上陸作戦を主任務とする軍種。もっとも強力なのがアメリカの海兵隊U. S. Marine Corpsである。アメリカでは海軍と並んで海軍省の構成部隊となっており、兵力は約17万人。3個海兵師団、3個海兵航空団が、海軍の揚陸作戦部隊と協同して国外への兵力投入態勢をとっている。このうち第3海兵師団と第1海兵航空団は沖縄と岩国(山口県)に駐留している。また常時海上に配備されている部隊があり、西太平洋、インド洋では第7艦隊、地中海では第6艦隊の両用戦艦艇に乗艦している。

イギリスの海兵隊は17世紀以来のもので、長い伝統をもっている。兵力は約7000人。アルゼンチンとのフォークランド紛争(1982)でも上陸作戦を実施した。植民地の警備にあたっている部隊もある。

アメリカは、このイギリスの経験に学んで海兵隊を編成し、18世紀末以降、遠征作戦を実施してきたわけで、第二次世界大戦では最大47万人の兵力をもって、南太平洋から硫黄(いおう)島、沖縄に至る上陸作戦の主力となった。第二次大戦後では朝鮮戦争における仁川(じんせん)上陸(1950年9月15日)、ベトナム戦争におけるダナン上陸(1965年3月7日)がおもな作戦である。イラン革命によって生じたアメリカ大使館員人質の救出作戦(1980年4月24日、失敗)などにも参加している。また海兵隊には在外公館の警備や海軍の艦内警備の任務も与えられている。



 根本的になぜ日米安全保障条約というあくまで日本国の領土を守る条約に相手国への上陸攻撃部隊が必要なのだろう。それを「周辺事態」に対応するためだというのでも、やはり小沢一郎が言ったように日本には「第七艦隊だけでいい」のではないか。

 それと、米軍自体は実は沖縄には固執しておらず、日米特別委員会SACOでの協議では、日本の移転要望に応えて北海道への移転案を出した。このときは米軍人による少女暴行事件での沖縄県民の怒りが高まり、普天間基地の移転は沖縄県民の負担軽減の象徴として日米間の大きな問題となっていたのだ。
しかし、自分の選挙区に移転される事を当時の町村外相は断った。

 これは、久江雅彦元毎日新聞・現共同通信記者『米軍再編』で明らかにされている。
米軍再編―日米「秘密交渉」で何があったか (講談社現代新書)米軍再編―日米「秘密交渉」で何があったか (講談社現代新書)
(2005/11)
久江 雅彦

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 しかも今回守屋元防衛庁次官によりこの件は確認され事実だとクロスチェックされた。

守屋元次官一問一答 県外を困難視、大規模移設地確保できず
2009年10月25日 琉球新報

http://ryukyushimpo.jp/news/
storyid-151785-storytopic-53.html


普天間飛行場の北海道移転の可能性を米側に打診していたことを明らかにする

 米軍普天間飛行場の移設に絡む守屋武昌元防衛事務次官のインタビューは次の通り。
 ―海兵隊機能をまとめて移す場所があるのなら、普天間飛行場の県外移設は可能か。
 「県外移設は難しい。太平洋から中東に至る地域の安定は世界の大きな関心事だ。この地域の安全保障環境を維持するため、米国は陸・海・空の3軍種の機能を有する海兵隊を、沖縄に配備し、紛争や災害に即応する態勢を取っている」
 「沖縄では、キャンプ・シュワブ、ハンセンの地上部隊と普天間飛行場の航空部隊と北部訓練場の三つの施設が海兵隊機能を支えている。日本の最南端に位置し、アジア・中東に最も近い位置にある沖縄の戦略的価値は日本のほかの地域で代替できない。本土でこれだけの大規模な土地を提供できる地域はない」
 ―民主党による普天間飛行場県外移設の主張をどう見るか。
 「過重な基地負担に長い年月を耐えてきた沖縄の人々の声を率直に受け止めれば、そのような主張になると思う。しかし、30年前に日米両国政府が実施した『関東移設計画』(人口密集地に集中していた首都圏の中心部にあった米軍基地を離れた周辺部に移設)の事例に注目すべきだ。沖縄でも那覇の市街地から米軍基地がなくなり、今では米軍兵士を見ることがなくなっている」
 ―SACOでは普天間の県外移設の可能性が追求されたというが。
 「1996年ごろ、当時のキャンベル米国防副次官補(現国務次官補)に普天間飛行場の移設候補地として北海道しか提供できない場合、米国としてどうするかと質問したことがある。当時は補給処と港湾もあり、五つの施設を移設する必要があり、それが可能なのは北海道の苫東地域だけだった。キャンベル氏は『地域の安定に対するデメリットを分かった上で日本がその選択を言ってくるのなら、考えざるを得ないが、緊急事態への対応が遅れるなど同盟関係の信頼性が失われる』と語っていた」
 「キャンベル氏はフィリピンの国情によって、91年に返還せざるを得なかったフィリピンのクラーク空軍基地、スービック海軍基地の例を挙げていた」
 ―苫東地域の話は防衛庁内で出てきたのか。
 「当時、鈴木宗男氏が苫東地域を話題にしていた。今回の米軍再編協議の過程でも、ローレス米国防次官補が町村信孝外相に北海道移設について聞いているが、町村外相は『駄目だ』という返答だった。ローレス氏から聞いた話だ」


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【2009/11/02 18:55】 | 政治・経済
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