WHO警戒レベルがフェーズ4に上がった。そして豚インフルエンザも新型インフルエンザと公式に認められた。

 それ以来情報は増えたが、中心に当たるようなことは少しも論議されていない。ウイルスは弱毒性なのに、なぜメキシコでのみ死者が出てしかも増えているのか。やっと読売新聞に出たが、発表数より10倍くらい圧倒的に感染者が多いせいではないかというのだ。なるほどそれなら弱毒性のウイルスで致死率が低くても、死者がたくさん出る。他の国でなぜ死者が出てないのかも説明がつく。

 やはり、発生源は同国ベラクルス州の人口約3千人の山間の村、ラグロリアの米国メキシコ合弁子会社Granjas Carrollの養豚場の疑いが強くなってきた。養豚場を経営するのは米国畜産大手企業の食品会社スミスフィールドフーズ社(リンク英語)(バージニア州)でもちろん責任を否定している。米国内ではメキシコの同社養豚場が関係していると報道されていない。
◎日本の販売会社
http://www.scfoods.co.jp/
brand/brand01.html

 ところが、4月2日以前に4歳の男の子が新型インフルエンザに感染していたことを、メキシコ政府のコルドバ保健相が公式に明らかにしたのだ。幸い現在は健康状態を回復したそうだ。
 ただし、養豚場の発生源や企業責任を認めず、米国での新型インフルエンザ感染の発生は3月28日にさかのぼるという米当局の発表を根拠に、米国発のインフルエンザではないかとまで明言した。

 ただし、、ラグロリア村では今年2月にはすでに、体調の不良を訴える住民が続出して州保健局に対応を求めていた。
 日本の公害の最初でもそうだが、企業の力が強すぎて何も行えず、政府も企業の肩ばかり持って責任を認めない。それをこれだけ感染が同国と世界に危機をもたらしているのに同じことをやっているのだ。何という無責任政府だろう。

 実は2日前のテレビでメキシコ観光に行くという50代の夫婦の空港での映像を見たという人が「なぜ行くんだ、ウイルス持ち帰りのためにわざわざ観光に行って迷惑だ」と、ぼやいていたのだ。

 他の国の感染者でもメキシコからの帰国者が多い。もはや、メキシコには、勧告でなくて不要不急以外の人以外は渡航を禁ずる制限を出すべきではないか。というのは、感染が広がりを持てばもつほど、いつ強毒性のウイルスになるかわからないからだ。それにこんな状態ではいつ収まるかわからない。

養豚場廃棄物処理放置状態
http://enlace.vazquezchagoya.com/?p=812

違うウイルス?栄養不足で?死者はメキシコだけ、深まる謎
4月29日1時2分配信 読売新聞

http://headlines.yahoo.co.jp/
hl?a=20090429-00000105-yom-sci


 メキシコを中心に新型インフルエンザが世界各地に広がる中、同国だけでなぜ犠牲者が増えるのか、専門家の間で謎が深まっている。

 同国の死者数(28日午後10時半現在)は152人に上る一方、同国以外では犠牲者が出ていない。疑い例を含む感染者数(同)は1995人で、豪州の88人、ニュージーランドの54人に比べて突出する。計算上の死亡率は7・6%に達する。

 AP通信などは〈1〉ウイルスの種類が違う〈2〉栄養不足〈3〉水不足〈4〉大気汚染〈5〉医療体制の不備--を「考えられる理由」として挙げるが、すべて憶測にすぎない。

 「感染者は報告よりもずっと多いのではないか。軽症の場合、医療機関を受診しない人も多い」と、東北大の押谷仁教授(ウイルス学)は指摘する。感染者数が10倍なら致死率は10分の1に下がる。メキシコ以外の感染者のほとんどが、同国の訪問者なのも、同国内の感染の広がりを裏付ける。




 スミスフィールドフーズ社は、1936年設立の世界最大の養豚と加工会社です。本社はバージニア州で、9カ国の26地域に事業所があります。年間に1,400万頭の豚を飼育し、2,700万頭を加工します。
(中略)
メキシコのベラクルス州のスミスフィールドフーズ社の養豚場では、この地域の住民は廃棄物が沼となり、蝿の大群が発生していると苦情を訴えています。(アメリカWikipediaから)
http://en.wikipedia.org/
wiki/Smithfield_Foods
(英語)

メキシコ「第一号」は?…感染源、小さな村の5歳児に注目

http://www.yomiuri.co.jp/world/news/
20090429-OYT1T00669.htm


 メキシコ発の新型インフルエンザ(豚インフルエンザ)の感染が世界的に拡大する中、同国東部のベラクルス州が、今回の感染源ではないかという見方が出ている。養豚場がある小さな村に住む男児の症状が、「感染確認第1号」とみられているためだ。

 「頭がとても痛かった。息ができないかと思ったよ」――。29日付の英紙ガーディアン(電子版)は、男児にインタビューした際の模様をこう伝えた。同紙によると、ラグロリアに住むエドガー・エルナンデス君(5)。3月下旬に高熱などの症状が出たものの奇跡的に回復し、地元メディアは感染源の解明につながる貴重な「生き証人」とみている。

 エルナンデス君の場合、4月3日に病院がノドの粘膜のサンプルを採取して検査した。念のため、2週間後に米国の研究機関に送って再検査をしたところ、陽性反応が出たという。

 村には米国資本の豚肉会社が経営する大規模な養豚場があり、フンの処理などを巡って以前から住民とトラブルになっていた。

 村人の間では2月以降、エルナンデス君と同様の呼吸器障害や高熱の症状が相次ぎ、死者も出た。3月には人口の6割にあたる約1800人に症状が広がり、「異常な風邪が流行している」との不安が一気に高まった。村の男性(34)は今回、新型インフルエンザの症例などを報じたテレビを見て、「我々と同じ病気だ」と叫んだという。

 ただ、感染源の特定には謎も残る。コルドバ保健相によると、エルナンデス君以外の村民からは陽性反応が確認されなかったという。村の豚肉会社は「うちの豚にインフルエンザの兆候はなく、ワクチンも打っている」と病気との関連を否定し、メキシコ農業省も同社の豚からウイルスは検出されていないと指摘する。

 コルドバ保健相は「感染が拡大している豚インフルエンザとは別のケースだ」として、村が感染源との見方を否定した上で、最初の症例が確認されたのは、「あくまで4月13日に死亡した(ベラクルス州の南にある)オアハカ州の女性だ」と強調している。

 その女性にしても、国勢調査員として不特定多数の人と接触があったとされるが、豚との接点は見えない。そもそも、国内の養豚場からは、豚がインフルエンザにかかったという報告すらない。

 だが、ラグロリア村の住民の多くは、この村が感染源だと確信している。ガーディアンの取材に対し、村の男性はこう訴えた。

 「私も妻も、子どもたちも、伯母もみんな病気にかかった。豚インフルエンザと全く同じ症状だったのだ。この村の養豚場が無関係とは思えない」――。(リオデジャネイロ 小寺以作)

(2009年4月29日21時55分 読売新聞)


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【2009/04/29 17:43】 | 病気流行、パンデミック
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 「朝日ジャーナル創刊50年怒りの復活」号がとても売れている。私も買ったが今の格差と貧困の時代にはこれしか対応できないという雑誌ではないか。とても求められているのだ。

 月刊「現代」をはじめとして多くの雑誌が休刊した。それは時代への怒りがなかったせいなのだろうか。

 特に湯浅誠の一日や、生い立ちを追ったものはなぜ他の雑誌がしないのか不思議に思っていた。

 「社会的コスト」という言葉を躊躇なく使い、政策論を語れる湯浅は確かに稀有な存在だ。「反貧困ネットワーク」代表の弁護士、宇都宮健児は、「実践に裏打ちされた政策提言をする彼みたいな人物が、本来は理想的な活動家で旧左翼型活動では何も変わらないし、実際に何も変えられなかった。」と評する。
 一方その器用さゆえの危惧を持つのが親友の王寺だ。
「今までの活動家のように、政治家に祭り上げられ、権力側に回収されないか不安です。」
 湯浅本人は、「僕は是々非々で、与党にも野党にも提言していきたいから政治家にはなりませんよ」と一笑に付す。



 これは、重要な指摘と事実で、確かに政策力を持たずに感情と情緒だけで切りまわしていたのが旧来の左翼活動で、あまりに限界があり情報戦にも弱くてどうしょうもないことが、これまでの歴史が証明したのではないか。
 それと湯浅誠を政治家にしたいと旧左翼的な感覚で言っている人たちへの回答ではないか。

 復刊「朝日ジャーナル」は論評が豊かである。斎藤貴男さんが書いたように「貧困を生み拡大した構造改革の熱狂的支持者は有権者だった!?」のように刺激的な文章も載ってる。でもこれは新聞記者の本多勝一も80年代にぶつかったように「すべての人民は人民の敵で処分されるべきか」ということなのだ。
 大衆は時代をかぎ分け切り開く大知を持っていても、やはり権力者やマスゴミに揺れ動く存在である。そこから出発して国民大衆が時代を変えていかねばならないのだ。

雨宮処凛さんとフリーター全般労組の3人が対談して、プレカリアートと状況を語った記事は新鮮ですべての人へと広がる力を持っている。プレカリアートの運動は「あなたは生きていていいんだよ」、「無条件の生存の肯定」だという。すばらしい。

 こういう雑誌と書くジャーナリストと専門家が必要なのだ。でも本格復刊しても朝日新聞社が耐えられ、本当に売れ続けるのかだ。それはわからない。でも今回は世の中に必要だから売れている。

 記者たちよ、専門家たちよ、もっと本当のことを書け、発言しろと言いたい。その意欲すらも今無いのでは。

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【2009/04/29 16:30】 | 奈良たかし・本の話
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