日本での不況による危機の中で現代のファシズムはありうるか。今大不況で今年40万人が路頭に迷うといわれています。これは戦後始まって以来の社会的危機で、この危機突破のため戦争待望と一層の独裁政治を求める動きが出てくる可能性があります。

 山口定『ファシズム――その比較研究のために』有斐閣1979年(改題新版『ファシズム』岩波書店1979年)によると、ファシズムは上だけ、下だけということはなく、必ず下からの大衆的な動きと権力層の中からのファシズムの動きの両方が合わさることにより、成立するそうです。その強弱のパターンは様々ですが。

 ではナチスの上からの動きなどあったのかといわれそうですが、まず大恐慌により資本家や権力層がワイマール体制の民主政治を廃止を求めるようになったのです。
 また、ヒンデンブルグ大統領も国会の束縛を嫌い、ワイマール憲法48条の大統領緊急令の規定「『公共の秩序と安定』が危険にさらされ国家が憲法の義務を履行できなくなったとき、大統領は軍隊の援助のもとに緊急令を強行でき、その際に身体の自由、住居不可侵、通信の秘密、言論の自由、集会結社の自由、私有財産の保護の一部または全部を停止することができる」を多用しました。
 ただし、通常言われている財界による補助は選挙の勝利直前でした。

 日本の戦前でも、実は幅広い層から戦争と天皇制の絶対化を望む動きがあり、新聞も同調しました。
 2.26事件による軍隊の、動きも強まりました。 軍部内で分かれていた皇道派が起こしたクーデーターで彼らは敗れ逮捕され対立していた統制派の勝利に終わったのに、その後政党政治はほぼ瓦解し、軍部による支配が決定的になりました。

 今の日本でのファシズムの動きというのは上からのものはまだないと思います。
 小泉や橋下などのポピュリズム政治だけではファシズムに至らないと思います。もっと上からのファシズムを目指したはっきりとした動きが必要だと思います。

 そして貧困化による下からの大きな動きも。戦争待望論などとなえる人が赤木智弘「丸山眞男をひっぱたきたい-31歳フリーター。希望は、戦争」など出てきて本人は別のところではレトリックだとの趣旨を発言していますが、これはそれだけの動きにとどまらないもので、貧困者が戦争を待ち望むある一定のベースを作ったのではないか。

 それとネットアホ右翼というのはネオナチスだと考えたほうがいいと思います。確かにアホでネットゴキですが、ナチスの末端もあんなものではないか。でもあれでは雑音に過ぎません。

 もっと普通の人が没落して路頭に迷い始めたとき、その中や予備群から真のファシズムの動きが起きるのではと思っています。派遣切りへのきちんとした対応を求めるべきです。それが日本社会を破壊しないための重大な施策です。

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【2009/01/31 13:59】 | 政治・経済
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 これまで六ヶ所村再処理工場事故に沈黙を守っていたアサヒコムが、六ヶ所村核燃料再処理工場の試験運転終了時期を半年延期し、操業開始を8月にしたと、伝えました。しかも、かなり攪拌棒の曲がりや、耐火れんがの一部破損も伝えています。

 この再処理工場は原子力発電の1年間に出す放射能を1日で出す代物なのです。

http://www.asahi.com/national/update/0130/
TKY200901300072.html?ref=rss


 青森県六ケ所村で試運転中の使用済み核燃料再処理工場について、事業者の日本原燃は30日午前、2月中としていた試運転の終了時期を6カ月延期し、8月にすると発表した。高レベル放射性廃棄物のガラス固化体をつくる試験が難航、廃液漏れなどのトラブルが相次いでいるのが原因という。延期は通算で16回目。

 再処理工場は、国策である核燃料サイクル事業の最重要施設。原発で燃やした使用済みの核燃料から、再利用するウランとプルトニウムを取り出し、残った高レベル放射性廃棄物を高温炉でガラスと混ぜて「ガラス固化体」をつくる。93年に着工し、06年3月から試運転(アクティブ試験)に入っている。

 ガラス固化体の製造試験が始まったのは07年11月。直後から炉の底に金属が蓄積する不具合が発生し、安定的な継続運転ができていない。昨年だけで、試運転の終了時期を4回延期した。

 昨年12月には、炉をかき混ぜる真っすぐな棒がL字形に曲がり、炉の天井にある耐火れんがの一部も破損しているのが判明。棒を引き抜こうとした際に傷つけたとみられている。棒で炉の底を傷つけた可能性もあるため、炉の中のガラス廃液を抜き出す準備を進めている。

 今月21日には高レベル放射性廃棄物を炉に供給する配管から廃液が漏れているのが見つかり、遠隔操作で約20リットルを回収した。原燃は30日、漏れたのは蒸発した水分も含め150リットルだったと公表した。(西川迅)


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【2009/01/31 12:56】 | 原子力
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 「恋空」から大きくブレークしたケータイ小説が、「赤い糸」で、ほぼおわってしまったのだ。もはやランキングにも出ない。2年ちょっと。なんという短い間だろう。しかも田口 久美子ジュンク堂池袋本店副店長が、以前言われていたように、ケータイでタダで読めるのに本を買ってくれるいいお客さんだったのだ。勝手かな。出版不況の中で、一つの柱が消えてしまったよ。

 小説ではない。買うようなものではない。稚拙だ。
 
 いやいや出始めのころ実はノベルスもそう言われたのだよ。だからみんな期待していたのだ、私は読まなかったけど。
 誰かすぐれた才能のある作家が一人出てきたらレベルアップがなって定着するかもしれない。これはケータイ小説を見るときの本の関係者のおおかたの夢だったのだ。

 ケータイ小説を分析した速水健朗『ケータイ小説的。――“再ヤンキー化”時代の少女たち』では、まず「ポップティーン」「ティーンズロード」の投稿欄を例に検証して、ケータイ小説で描かれる内容が、古くから少女たちの間では定番の物語であることを指摘しているのだ。

 そして『恋空』と浜崎あゆみの歌詞を比較して、無意識だろうがインスパイアされたものであることを分析してしまう。
また、「ケータイ小説の中でヒロインと恋人が交わす会話やメールといった日常的なコミュニケーションの中から、専門家が掲げるデートDVの加害者と被害者の関係と一致するような状況-具体的には束縛は威圧の行為-を自然に見つけだすことができるのだ」と、読み込んでいく。わりとこわい関係があるのだ。
 多くのケータイ小説に浜崎あゆみの歌詞の影がなんと見えるのだ。

 昔からある少女たちの中にある一つの夢、そして恋人たちのコミュニケーションの破たんを、その悲鳴を、現在の浜崎あゆみの影響も大きく、それぞれが物語として紡ぎ出したのではないか。これまでだったら少女たちの間でひそひそ語られていた物語が、ケータイの出現でそれが表に出てきたのだ。

しかし、それは平板な形でしか書かれず、すぐれた才能も出てこないまま飽きられて終わったのだ。まことに残念。しかし、それはそれでよかったのではないのかな。

 でも物語は同様の形で少女たちの中にこれからもいろんな影響を受けつつたまり続けるのだろう。もとのようにひそひそとそれは語り続けられる。



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【2009/01/31 01:54】 | 奈良たかし・本の話
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