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 オバマ大統領は、5月2日にルイジアナ州のメキシコ湾岸の原油流出現場を視察した。オバマ大統領は州知事や沿岸警備隊から1時間にわたり現場対応の説明を受けた。そして過去に前例のない規模で環境汚染を引き起こす可能性があると発表した。同日事故現場に近いルイジアナなど南部4州は非常事態宣言を出した。

 ということなのだが、今回の原油流出は世界でも例がないものだ。というのはこれまでは原油の貯蔵所やタンカー座礁による流出事故はあった。それでも途方もない被害が出た。しかしこれは、4月20日の英石油大手BPの海底油田掘削施設の11人が行方不明となった爆発で流出が続いている。当初は施設に残存していたものと見ていたが流出が続き、事故時に油井を自動遮断する装置が働かなかったもようだ。

 そのため、1,500mもの深海での海底油田の爆発事故で油田そのものから原油が流出している。深海での流出阻止作業は難航している。1日あたりの流出量は5,000バレルでこの勢いが続けば、50日強で過去最悪の流出事故とされるアラスカ沖事故の流出量(約26万バレル)に並ぶ。1日当たりの流出量は2万5,000バレルに上るとの報道もある。原油が流失した海域が東京都の面積の5倍近くにあたる9,900平方キロメートルに達した。

http://dailynews.yahoo.co.jp/
fc/world/gulf_of_mexico_oil_spill/


 アメリカの国家的な非常事態だと思う。
 いったいなぜオバマ大統領がこれまで放置してきたのか理由がわからない。

 この海底油田は昨年9月2日に英BPが世界有数の海底油田を発見したと発表したものと同一らしい。

http://www.afpbb.com/article
/economy/2637312/4527495


◎緑色の矢印のところ

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【2010/05/03 19:32】 | アメリカ
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 オバマ政権について「世界」2月号を読んでいて、ジャーナリストの堤未果氏から重大な報告があった。

 連邦選挙管理委員会が公表しているデータでは、オバマが集めた選挙資金は、7億5千万ドルという歴史的なものだが、通常言われている小口資金は全体の4分の1で、後は圧倒的に企業や団体からの大口献金が占めている。最高額大口献金者のトップクラスはゴールドマンサックスやシティグループなどのウォール街の大企業、エクシロンのような大手エネルギー企業、ナショナル・アミューズメントなどの巨大メディア企業がずらりと並ぶ。ニューズコーポレーションのメディア王ルパート・マードックのようにヒラリーとオバマの双方に献金しているものも多く、両者の献金リストの半分上は重複していた。

  確かに小口資金も多いが、これでは大企業の影響力は減じることはないのだ。また、ロビイストからの献金は受け取らないと言っていたが、非公式でロビー活動をする企業弁護士たちからはちゃんと献金を集めていた。彼らは一人で10万ドルを集めることもできる。

 実は、オバマ大統領についてしばらく書かなかったのは、幻滅したからだ。あのヒラリーの国務長官の就任記者会見に現れて言った「イスラエルの自衛権を全面的に支持する」というイスラエルの空前の攻撃に対して何も考慮しない支持発言はヒラリー・クリントンや首席補佐官ラム・エマニュエルらユダヤロビーと何も変わらない。

 今のところ最低である。

 今後の行方を警戒を持って見つめたい。

1. ブッシュ前大統領が、任期切れまじかに、大企業のための、議会を通さないでも施行できる大統領令を選挙のどさくさにまぎれて数多く出している。中でも問題なのは、選挙当日に出した、ユタ州の国立公園の周り原野36万エーカー(14億5686万平米、北海道の2倍)石油や天然ガスを掘る権利を石油企業に与えたこと。

2.AIGは国から援助金をもらっているのに給料が100万ドルの会社を破たんさせた重役の38人に各自400万ドルのボーナスを出すと言っている。
 しかも、金融機関に7,000億ドル出した国の援助金の半分が使途不明だと米国財務省は発表している。
 国費を出すのに一番警戒しなければならない状態ではないか。濡れ手で粟の山分け状態である。

 これを何とかできるのか。オバマ大統領へのリトマス試験紙である。



◎参考資料
(1)「世界」岩波書店2009年2月号「「チェンジ」の裏で失われる「チョイス」」堤未果

(2)同誌 「続・私たちの町の草の根反戦運動」「アメリカ大統領選挙の風景」米谷ふみ子(在米生活47年の芥川賞作家)
末尾の問題点1.2.を参照。

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【2009/01/27 00:10】 | アメリカ
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 私はアメリカSFドラマシリーズ「スタートレック」の熱烈なファンである。小学生の時のオリジナルシリーズから各シリーズを見て楽しんできたが、もう一つ感謝したいことがある。それは、黒人が主人公のヒーローの物語を見ることができたことだ。それは「スタートレックDS-9」である。

 これは、「スタートレック」シリーズのスピンオフとして始まった、3番目のTVシリーズで、アメリカでは1993年から1999年にかけて放送された。
 舞台は宇宙ステーションで、各星を旅するスタートレックとは基本的な話の設定が違う。しかもこのステーションは辺境の惑星であるベイジョーの遠隔部に存在する。しかし銀河系のガンマ宇宙域へ通じるワームホールが発見されたことからやがては地球も含む銀河大戦へと発展する。という冒険物語。

 これは、正義だけを追求するのではなくステーションに間借りする怪しげな商店主なども物語に大きく絡んでくる。かつての新スタートレックの宇宙船の士官たちが赴任すると、そのあまりの不透明さと猥雑さにとまどい、シスコ司令官へ抗議するが、それは宇宙船とは違うと諭される始末。
 期せずして世の中はっきりと正義だと区切るわけにはいかないよという社会的政治的ドラマと化すのだ。ぜひブッシュ大統領にも見せたかった。

 そして主人公は、われらがDS-9司令官のベンジャミン・シスコ(エイヴリー・ブルックス)中佐のちに大佐である。そして彼は黒人なのである。細身ではなくどっしりとした体型で頭も大きい。なおかつ、彼はワームホール内の異次元スポットにいる超生命体に選ばれた惑星ベイジョー伝説の「選ばれし者」なのである。

 私は、1967年のアメリカ映画「招かれざる客」での娘の恋人役のポワチエの遠慮がちな演技など見てきた。しかし日常の影響はテレビドラマのほうが大きい。ところが、1980年代からはあまり米国ドラマなど放映されることもなく、数少ないテレビ番組でも黒人ヒーロー役などなかった。やはり、白人ばかりがヒーローでわき役が黒人という扱いだった。

 特に驚きなのは、日本全国放映のテレビドラマで黒人の登場人物で一番地位が高かった「ER」のベントン医師、ずっとNO.4をキープ、が消えてしまい、以後黒人は脇役二人になって、主要人物ではいなくなったこと。彼も主人公ではなかったが、主要登場人物による群像劇なので、比重はすごく大きかった。
 この傾向は放映されないなど偶然ではなく、製作国の米国のTVでは、2008年まで、ごく少数のシチュエーションコメディ(アメリカで盛んに作られる登場人物や場面が固定された連続もののコメディ)を除き、黒人が主人公の番組はないのだ。そしていずれも黒人はわき役だ。NPOにより抗議は長年されている。
 2008年11月29日のニューヨークタイムズにもそう書かれ、オバマ効果で黒人主人公が増えるのではないか、などと書かれている。21世紀の今何を言っているんだ、という思いになる。
 しかし、それでは偏見などなくてもかっこいいとか、ヒーローとしてあこがれるなどという感覚はやはりできないものだ。そう痛感する。

[ベンジャミン・シスコ司令官] wikipediaから
ベンジャミン・シスコ司令官
 しかし、「スタートレックD-9」は、私の感覚を根幹から変えてくれた。心からあこがれかっこいい主人公を黒人の中から見出したのだ。これは本当に得難い体験だったと思う。

そしてシドニー・ポワチエが開拓者としてやむを得ない面はあっただろうが、いかに白人に期待される優良な黒人俳優として存在したか思い知った。
 みなさんはそういう経験がおありでしょうか。そしてオバマ大統領が誕生した今どう思われますか。

 黒人はのさばっている、黒人をやっつけるんだ、そういう映画はすごく多い。「メリーに首ったけ」とか「ロッキー」、「ロッキー2」とか。まるで批評で言われないけど露骨な黒人叩き映画だ。
●「メリーに首ったけ」 白人の恋人たちの間に入ってジャマするのは、なぜか厚かましい黒人の義父。反感を抱かせるためのあからさまな設定なのだ。
●「ロッキー」、「ロッキー2」は、黒人アポロがチャンピオンで敵役で、にくにくしげな彼をたたきのめしてロッキーはより高みへ上がる。

 レーガン大統領が福祉政策を大きく切り落とした時も黒人に対する反発を巧みに利用した。

 実は、ホワイトハウスは、その基礎工事は黒人奴隷によって築かれたものだ。いやホワイトハウスだけではない。
「連邦議会議事堂やホワイトハウスを含むアメリカの歴史的な建物も奴隷の労働力が基盤となって建設され」たのだ。
http://www.eigotown.com/eigocollege
/westwing/backnumber/westwing_14.shtml


 そして第4代マディソン大統領ら歴代の8人が奴隷を使っていた。
 これはかなり有名になったが、ミシェル大統領夫人の曾祖父の1人はサウスカロライナ州で奴隷だった。

 オバマが、アメリカ覇権体制崩壊の危機の中、その黒人奴隷が築いたホワイトハウスに入る。

 危機だから選ばれたのだという声はある。確かに金融危機さえなければマケイン政権という最悪の選択になっていただろう。だが歴史は彼を選択したのだ。

 グァンタナモの軍事法廷と収容所を閉鎖する命令を出した。まあその一歩だと思うのだ。

 そしてきちんとガザに向き合うことだ。それなしではありえない。どうなるか。

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【2009/01/22 23:54】 | アメリカ
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 オバマアメリカ大統領が就任した。はたしていかなる道を歩むか。

 言葉による人への呼びかけと訴え。「言葉の力」でアメリカ大統領になった人物である。

 しかし、政策に関して曖昧なところが残る。例えば貧困対策など歯切れは悪い。外交も軍事も政策力がない。これは、民主党の対立候補ヒラリー・クリントンが再三にわたって指摘している。困難な問題になるときちんと言い切らず曖昧になるのだ。

 それと決して平和主義者ではなくイラクから兵力の大部分を引き上げアフガニスタンに投入するとしている。これも、行方の見えないところだ。もしかするとイラク以上に泥沼化する可能性もある。

 それに、中東・湾岸・中央アジアのイスラム圏への理解が不足しているのでは。ガザ攻撃に対して何もせずアピールもしなかった。経済問題であれほど雄弁だったのにも関わらずだ。これに関しては突然「ブッシュだけが現職大統領なんだ」と言い始める。逃げの姿勢が目立つ。
 パレスチナ問題の解決抜きでイスラム圏と世界の平和はない。大きな影響を持つのだ。それがわかっているのか。
 それに彼は周囲のスタッフや政権に、ユダヤロビーに取り囲まれている、という話がある。しかも、ヒラリー・クリントンや首席補佐官ラム・エマニュエルも含めてなのだ。
 
 世界金融帝国が崩壊して、ドルの基軸通貨としての価値が揺らぎ世界からの投資資金が止まった。この中でどう経済を立て直すのか。グリーンニューディールというが本当に機能するのか。
 あらゆる先行きがわからないとしかいいようがないのだ。

 もちろん、過剰な期待は禁物でどういっても超大国アメリカの大統領である。いきなり、平和の使者が表れたと思うほうがおかしいのだ。軍事分野など期待できない方面はやはりある。大きく思いが広がるのはブッシュ前大統領があまりにひどかったからだろう。

 就任演説を読んでわかるのは、少なくともブッシュ流のアメリカ一極単独主義と、軍事突出支配は避け、外交にかなり傾注するのではということだ。しかし、軍事はうまく効果的に使うといっている。
 これも気になるところで、例えば、レーガンやパパ・ブッシュの時代までは、南米では軍事独裁政権に拷問やテロを専門に教える軍事学校を設立していた。そういう「効果的」なものではないのだろうね。オバマさん。

だから、我々を今見ている他の民族や政府に対して言いたい。巨大な都市から、私の父が生まれたような最も小さな村まで、米国は平和で尊厳ある将来を求めるすべての国々とすべての男女、そして子どもの友人であり、もう一度、指導力を発揮する用意があることを知ってほしい、と。

 先人がミサイルや戦車を使うのみならず、信念と確固たる同盟をもってファシズムや共産主義に勇敢に立ち向かったことを思い出そう。先人は軍事力だけが我々を守るのではないことや、またそれを好き勝手に使えないことを知っていた。

 代わりに、彼らは慎重にそれを使うことで力が増し、安全は目的の正しさや、他国の手本となる振る舞い、謙虚さや自制心から発することを知っていた。



 日本に対する要求が大きくなるのではという不安がある。これも見守らねばならない。小泉流でいつまでも米国従属だけしていられない。日本は今自分たちで決めねばならないことも多い。特に金融や経済面で。

 しかし、やはりオバマに期待したい。苦難の道こそオバマのために用意されたのだと思う。これを突破していただきたい。状況を知ることで自分自身の枠組みを打ち破って、そして世界の歴史に残るリーダーとなってほしい。まあ、アメリカでは「100日ルール」があり、何らかの初期成果を少なくとも目に見える形で上げねばならない。それが第一段階なのだ。

オバマ大統領就任スピーチ(1)同時通訳付き


オバマ大統領就任スピーチ(2)同時通訳付き

毎日新聞 オバマ大統領就任演説:全文

(1)恐れでなく希望を選んだ
http://mainichi.jp/select/world/obama/
speech/news/20090121k0000m030175000c.html


 国民の皆さん

 私は今日、厳粛な思いで任務を前にし、皆さんの信頼に感謝し、我々の祖先が払った犠牲を心にとめて、この場に立っている。ブッシュ大統領が我が国に果たした貢献と、政権移行期間に示してくれた寛容さと協力に感謝する。

 これまで、44人の米国人が大統領としての宣誓を行った。その言葉は、繁栄の波と平和の安定の時期に語られることもあったが、暗雲がたれ込め、嵐が吹きすさぶただ中で行われた宣誓もあった。こうした試練の時に米国が前進を続けられたのは、政府高官の技量と展望だけでなく、「我ら(合衆国の)人民」が、先達の理想と、建国の文書に忠実でありつづけたためでもある。

 それが我々の伝統だった。我々の世代にとっても、そうありつづける。
 だれもが知る通り、我々は重大な危機にある。わが国は(イラクやアフガニスタンで)戦争状況にあり、敵は憎悪と暴力のネットワークを持っている。経済状況も悪く、その原因は一部の人々の貪欲(どんよく)さと無責任さにあるものの、我々は困難な選択を避け、次世代への準備にも失敗している。

 多くの人々が家を職を失い、企業も倒産した。健康保険制度もカネがかかりすぎ、多くの学校(制度)も失敗した。毎日のように、我々のエネルギーの使い方が敵を強め、地球を危険に陥れている証拠も挙がっている。

 これがデータや統計が示した危機だ。全米で自信が失われ、アメリカの没落は必然で、次の世代は多くを望めない、という恐れがまん延している。

 今日、私は我々が直面している試練は現実のものだ、と言いたい。試練は数多く、そして深刻なものだ。短期間では解決できない。だが知るべきなのはアメリカはいつか克服するということだ。

 この日に我々が集ったのは、恐れではなく、希望を選んだためで、争いの代わりに団結を選んだからだ。

 この日、我々は実行されない約束やささいな不満を終わらせ、これまで使い果たされ、そして政治を長いこと混乱させてきた独断などをやめる。それを宣言するためにやって来た。

 我々はいまだ若い国家だ。だが、聖書の言葉を借りれば「幼子らしいこと」をやめる時が来た。我々が、不朽の精神を再確認する時がきた。より良い歴史を選ぶことを再確認し、世代から世代へと受け継がれた高貴な理想と貴重な贈り物を引き継ぐ時が来た。それはすべての人々は平等、自由で最大限の幸福を追求する価値があるという、神の約束である。

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(2)立ち上がり、再建しよう
http://mainichi.jp/select/world/obama/
speech/news/20090121k0000m030176000c.html


 我が国の偉大さを再確認する時、我々は偉大さが決して与えられたものでないことを理解する。自分で手に入れなければならないのだ。我々のこれまでの旅は、近道では決してなかったし、安易に流れるものでもなかった。それは心の弱い、仕事より遊びを好み、富と名声からの喜びのみを求める人々の道でもなかった。むしろ、リスクを選ぶ人、実行の人、創造の人の道だ。恵まれた人の場合もあるが、多くはその仕事については知られず、長く困難な道のりを歩み、我々を繁栄と自由へと運んでくれた人々だ。

 我々のために、彼らは、ないに等しい荷物をまとめ、海を渡って新しい生活を探した人々だ。

 我々のために、彼らは額に汗して働き、西部に住み着き、鞭(むち)打ちに耐え、硬い土地を耕してきた人々だ。

 我々のために、彼らは(米独立戦争の戦場の)コンコードや(南北戦争の)ゲティズバーグ、(第二次世界大戦の)ノルマンディーや(ベトナムの)ケサンで戦い、死んだ人々だ。

 歴史の中で繰り返しこうした男女がもがき、犠牲を払い、我々がよりよい生活を送れるように苦労してきた。彼らは、米国が我々の個人的な希望の集大成よりも大きい存在だと思っていた。生まれや富、党派の違いより偉大だと思っていたのだ。

 この旅を今日、我々は続けている。我々は今でも地上で最も繁栄し強力な国だ。我々の労働者は今回の危機が始まった時と同様、生産性は高い。発明心に富み、商品やサービスは先週、先月、昨年と同様に求められている。

 我々の能力は落ちていない。だが、過去に固執し、狭い利益しか守らず、面倒な決定は後回しにする時代は終わった。今日からは、我々は立ち上がり、ほこりを払い、アメリカ再建の仕事に取りかからねばならない。

 どこを見回してもすべき仕事がある。経済状況は、大胆で迅速な行動を求めている。我々は新しい職場の創造だけでなく、成長のため新しい基盤を作らねばならない。

 我々は道路や橋、電線やデジタル通信網をつくり、我々の商業を支え、我々の結びつきを強めなければならない。我々は科学を本来あるべき場所に引き戻し、技術を活用し医療の質を引き上げると共にコストを下げる。

 太陽、風や土壌を使って我々の自動車の燃料とし、工場を動かす。我々の学校や単科大、大学を新たな時代の要請にあわせるようにする。これらすべてが我々には可能だ。これらすべてを我々は実行するのだ。

 我々の志の大きさに疑問をはさむ人もいる。我々のシステムでは大きすぎる計画は達成できないという人々だ。彼らは覚えていないのだ。彼らはすでにこの国が成し遂げたことを忘れているのだ。想像力が共通の目的に出会った時、必要が勇気と出会った時、自由な男女に達成できることを忘れているのだ。

 皮肉屋が理解できないのは、彼らの下で大地が動いたということだ。我々を余りに長期間、消耗させた使い古しの政治論議はもはや適用されない。今日、我々が問うのは、政府が大きすぎるか小さすぎるかではなく、機能しているかどうかだ。家庭が人並みの収入を得られるよう仕事を見つけ、威厳をもって引退できるよう助けているかどうかだ。

 答えが「イエス」の施策は継続する。「ノー」の施策は廃止する。公金を預かる我々は、説明責任を果たさなければならない。適切に支出し、悪い習慣を改め、誰からも見えるように業務を行う。それによって初めて、国民と政府の間の重要な信頼を回復できる。

 市場が正しいか悪いかも、我々にとっての問題ではない。富を生み出し、自由を拡大する市場の力は比肩するものがない。だが、今回の金融危機は、注意深い監視がなされなければ、市場は制御不能になり、豊かな者のみを優遇する国は長く繁栄することはできないことを我々に気付かせた。

 我々の経済の成功は国内総生産の規模だけでなく、繁栄が享受される範囲や、望む人すべてに機会を広げる能力にかかってきた。慈善としてではなく、公共の利益に通じる最も確実な道としてだ。

 我々の防衛一般に関しては、我々の理想と安全のどちらかを選ぶという間違った考えを拒絶する。建国の父らは、想像もできないような危険に直面しながら、法の支配と人権を確約する憲章を起草し、それは何世代もの血で拡大されてきた。これらの理想はいまだに世界を照らし、我々は方便のためにこれらをあきらめることはない。

 だから、我々を今見ている他の民族や政府に対して言いたい。巨大な都市から、私の父が生まれたような最も小さな村まで、米国は平和で尊厳ある将来を求めるすべての国々とすべての男女、そして子どもの友人であり、もう一度、指導力を発揮する用意があることを知ってほしい、と。

 先人がミサイルや戦車を使うのみならず、信念と確固たる同盟をもってファシズムや共産主義に勇敢に立ち向かったことを思い出そう。先人は軍事力だけが我々を守るのではないことや、またそれを好き勝手に使えないことを知っていた。

 代わりに、彼らは慎重にそれを使うことで力が増し、安全は目的の正しさや、他国の手本となる振る舞い、謙虚さや自制心から発することを知っていた。

(3)イラク撤退、温暖化防ぐ
http://mainichi.jp/select/world/obama/
speech/news/20090121k0000m030177000c.html


 我々はこの遺産を引き継ぐ。これらの原理に再び導かれ、解決により一層の努力が求められる新しい脅威に対抗できる。我々は責任を持ってイラクから撤退し始め、イラク人に国を任せる。そしてアフガンでの平和を取り戻す。古くからの友人とかつての敵と共に、核の脅威を減らすために絶えず努力し、さらに地球の温暖化とも戦う。

 我々の生き方について言い訳はしないし、それを断固として守る。無実な人々を殺したり、脅迫で自己の目的の実現を図る者に対し、告げる。我々の意思の方が強く、我々の意思を曲げることはできない。我々の方が長く生き、そして打ち負かす。

 我々の多様な出自は強みであり、弱みではない。キリスト教徒、イスラム教徒、ユダヤ教徒、ヒンズー教徒、そして無宗教者の国だ。地球上の津々浦々から来たあらゆる言語と文化で形作られている。内戦(南北戦争)や人種差別という苦い経験もしたが、その暗い時代をへて、我々はより強くなり、きずなも深くなった。かつての憎しみはいずれ消え、我々を分け隔てた壁はいずれ消える。世界が小さくなるにつれ、我々が共通に持つ人類愛が出現する。そしてアメリカは平和の時代をもたらす役割を果たさねばならない。

 イスラム世界との関係では、互いの利益と互いの敬意を基本として共に歩む方法を探す。対立をあおったり、国内の社会問題が生じた責任を西側世界に押しつけようとする指導者たちよ、何を壊すかでなく、何を築けるかで、国民に評価されることを知るべきだ。

 腐敗、策略、口封じで権力にしがみつく指導者たちは、大きな歴史の過ちを犯していることを知るべきだ。しかし、その握りこぶしをほどくならば、我々も手を差し伸べる。

 貧しい国々の人々には、我々が一緒に汗を流すことを約束する。農地が豊かになり、きれいな水が流れるようにし、空腹を満たすとともに、飢えた心も満たす。そして我々のように比較的豊かな国々は、国外での苦しみに無関心でいたり、影響を気にとめずに、地球の資源を浪費はできない。世界は既に変革しており、我々もそれに合わせて変わらなければならない。

 我々は進む道を熟慮しながらも、今まさに、遠く離れた砂漠や山々で警戒に当たる勇敢なアメリカ人たちへ謙虚に、そして感謝の念を持ち、思いをはせる。彼らは今日、我々に教訓を与えてくれる。アーリントン国立墓地に眠る英雄たちと同じように。彼らが自由の守護者だからだけでなく、彼らは奉仕の精神を体現し、自分たち自身よりも偉大なものが存在し、それに意味を見いだす人たちだからこそ、たたえる。そして、この歴史的な瞬間に、まさにこの精神を我々がみな共有しなければいけない。

 政府の能力や義務は、究極的には米国民の信念と決意が決定する。それは、堤防が決壊した時に見知らぬ人をも招き入れる親切や、友人が仕事を失うことになるよりも、自分の労働時間を削ってでも仕事を分け合おうという労働者たちの無私無欲のおかげで、最も暗い時を切り抜けることができる。煙に満ちた階段を駆け上がる消防士の勇気や、子どもを育てる親たちの意志が、最終的に我々の運命を決定付ける。

(4止)新時代への責任を
http://mainichi.jp/select/world/obama/
speech/news/20090121k0000m030178000c.html


 我々の試練は新しいのかもしれない。それに立ち向かうための道具も、新しいかもしれない。我々が成功するかどうかは、労働と誠実さ、勇気、フェアプレー、忍耐、好奇心、忠誠心や愛国心にかかっている。古くから言われていることだ。だが、真実だ。それは歴史を進歩させた静かな力だった。今求められているのは、こうした真理への回帰だ。責任を果たすべき新たな時代だ。我々米国人一人ひとりが、自分自身や国家や世界に義務を負っていることを認識し、こうした義務を嫌々ではなく、喜んで受け入れることだ。私たちにとって、困難な仕事に全力で立ち向かうことほど、自らの性格を定義し、精神をみたすものはない。

 これが市民であることの代償と約束だ。これが私たちの自信の源泉だ。神が未知の運命を自らの手で形作るよう、我々に求めたものだ。

 なぜ男性も女性も子供たちも、どのような人種、宗教の人々も、こうして就任式に集まることができるのか。なぜ約60年前なら地元のレストランで給仕されなかった可能性のある男の息子が、こうして皆さんの前で宣誓式に臨むことができるのか。これこそが、我々の自由、我々の信条の意味なのだ。

 我々が誰なのか、我々がどれほど遠くまで旅してきたか。今日という日を、それを記憶に刻む日にしよう。

 アメリカ建国の年、最も寒かった時、愛国者たちは氷で覆われた川岸で、たき火のそばに寄り添い合った。首都は見捨てられ、敵は進軍し、雪は血で染まった。独立革命が本当に実現するか不確かな時、建国の父たちは、この言葉をきちんと読むよう求めたのだ。

 「未来の世界に語られるようにしよう。厳寒の中で希望と美徳だけが生き残った時、共通の脅威にさらされた国や地方が前に進み、それに立ち向かうと」。

 アメリカよ。共通の脅威に直面した非常に困難なこの冬に、これら永遠の言葉を忘れないでいよう。希望と美徳をもって、この氷のような冷たい流れに勇敢に立ち向かおう。そしてどんな嵐が来ようとも耐えよう。

 将来、我々の子孫に言われるようにしよう。試練にさらされた時に我々は旅を終わらせることを拒み、たじろぐことも後戻りすることもしなかったということを。我々は地平線と注がれる神の愛を見つめ、自由という偉大な贈り物を前に送り出し、それを次世代に無事に届けたのだ、ということを。(おわり)



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【2009/01/21 01:00】 | アメリカ
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 実は、「兵庫のおじさん」の動画を最近知って感激した。一部でとても有名だそうだ。「アメリカ大統領選挙編」、ぜひごらんあれ。
 

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【2008/03/25 23:34】 | アメリカ
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