上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

高速増殖炉もんじゅ
 今日、午前中についにもんじゅ臨界に達しました。臨界とは、核分裂が連続して起こる状態のことです。普通の原子力発電所でも危険なのに、もんじゅというのは、特に原子炉としてもともと安全と危険の危うい中間点にいます。

 核分裂の起こるウラン235というのは、原子核が大きく不安定で条件を整えれば、中性子が当たり原子核が分裂します。その時原子核をまとめていた巨大な力が解放され高熱エネルギーが出るのです。ところが、この分裂のとき中性子が2個出るのがわかり、次々と他のウラン235の原子核に当たりその原子核も分裂。つまりは核分裂の連続反応が起きると分かったのです。

 2個2個と乗数で増えていって、あっという間に核分裂が展開したら、これは原子爆弾です。それで産業の展開に、これを使うために、核分裂の制御が考えられた。これが原子力発電で、まず水で中性子のスピードを抑え、その中に制御棒を入れて中性子を1個吸収させる。そうすると連鎖反応が抑えられるのです。この1個の中性子を吸収するのが原子炉の眼目です。補助として、ボロンやホウ酸などの中性子を吸収する薬品も使います。

 ところが、もんじゅのような高速増殖炉では、燃料棒の周りに分裂しないウラン238を置いて、中性子をあてプルトニウム239を作らねばならず、あまり中性子が遅いと十分増殖反応が起きないのです。

 そのためかなり無理をしてまず燃料棒のある炉心では水の代わりにナトリウムを使用しています。そのうえナトリウムでは当たり前ですが、蒸気タービンを回せず発電ができない。また炉心の中で直接燃料棒に触れたものは高濃度の放射能で汚れています。そのために格納容器内で二次系統に熱を伝えます。ところが直接水に伝えるとナトリウムと水が接して熱を伝えるのですからわずかな漏れで混ざれば爆発します。格納容器内で爆発するとあまりに危険なのでその伝達部分に直接水は使えずまたナトリウムに熱を伝え、格納容器から出て三次系統でまた水に伝えるという、ナトリウム→ナトリウム→水と熱伝達を三重にしているのです。

 しかも、ナトリウムというのは、熱が低いと固体に戻ってしまいます。だからパイプを熱保護剤で包んで、その中に電熱線を入れて絶えず熱しています。
文部科学省もんじゅパンフレット炉発電図

文部科学省「もんじゅ」下記パンフレットより引用
http://www.jaea.go.jp/04/turuga/mext-monju/
download/pamph/new_monju.pdf


 つまりは、あまりにも、うんざりするような複雑な構造なのです。

 それと原子力発電は夢のエネルギーで電気はすべて無料になる、と開発当初に言われました。でもウソだったのです。
 結局はヤカンでお湯を沸かしているのと大差がありません。高熱が出るのでそれを利用して水を熱して発電用の蒸気タービンを回して発電しているだけなのです。かなり古めかしい技術なのです。しかも熱の発生が核分裂を利用したものであまりに危険なのです。いかも大規模すぎて自動車など手近な燃料にも使えません。危険性もあり過疎地に造って長大な送電線で送電ロスと送電のための費用をかけながら遠くに運んで行きます。しかし、事故が起こればあっという間に距離など関係なく危険です。

 もうこんな古い技術はやめて、例えば今トウモロコシなどのデンプンからバイオエタノールという液体燃料を作っていて食料高騰を招いたり批判されていますが、化学反応を工夫して雑草のスチロールから直接バイオエタノールが作れないか研究されています。

 また、太陽光発電も植物の葉緑体に似た反応でもっとダイレクトに超高率で電気に変換できないか。

 少なくとも日本が危険と危険な技術をばらまくということは避けたいのです。

 どうか、もんじゅに反対してください。全ての原発に反対してください。お願いします。
 
スポンサーサイト

FC2blog テーマ:原子力発電 - ジャンル:政治・経済

【2010/05/08 21:31】 | 原子力
トラックバック(0) |  ]
高速増殖炉もんじゅ
 1995年のナトリウム漏れ事故で14年5カ月間も止まっていた高速増殖炉もんじゅの運転が再開された。
 これだけ、長い年月停止されていた原子力発電所の運転など世界でも例がない。

 民主党政権になって無駄遣い分を削って「税金の無駄遣いの根絶」など歳出削減で9・1兆円、埋蔵金の活用や租税特別措置見直しなど歳入増で11・4兆円の計20・5兆円を 捻出するとしていたが、事業仕分けでの捻出もわずかのものでしかない。

 これは、政策変更とそれによる予算そのものを組み替えていないからなのだ。無駄削減だけではそれほど出ない。昨年の第1回事業仕分けで運転再開は問題に上げたのに民主党から異論が出て取り上げられなかった。

 もんじゅ再開と運転など無駄以外の何物でもない。もんじゅは、高速増殖炉を開発するための実験炉から2番目の原型炉だが、次の実証炉は2025年の建設だが、もんじゅとは違う型式になることがすでに決まっている。今までに9千億円もかけている。そのうえ運転すればこれからも今年230億円、そして毎年200億円以上かかるのに、それだけ金をかけて再開しても何もならないのだ。無駄の極致といっていい。

 それに、増殖といっても、30年かけて実は2倍にしかならない。つまりは本当にこれだけ金を使っても実際に経済的に合理的にあうのか疑問なのだ。

 一般の公共事業と同じ、ただの、これまでの政策だから継続するという官僚的な政策にすぎない。

 これでまた事故が起こればあまりに危険だ。ナトリウムは水に合えば爆発する。なぜ原子炉内では危険かというと原発はほとんどコンクリートでつくられている。床や壁など一般物はその60~55%は、実は水分なのだ。コンクリートを触ってみればしっとりしている。それは水分が多いせいなのだ。コンクリートだらけのところでナトリウムに当たれば、コンクリート自体が爆発状態になる。そしてまたナトリウムがそれで漏れる。

前回のナトリウム漏れの際はどうなったか。実は床には厚さ8mmの鉄板が敷かれていて、それがナトリウムで溶けて1mmの薄さとなり穴が開く寸前で幸いなことに止まって事故が拡大するのを防げた。いつもこうなるわけじゃない。

 本来は炉全体に窒素を充てんしなければならないのだが、もんじゅはそういうことはしていないし、完全に造り直さねばできない。

 あまりに非合理な再開は、やめるべきである。 

FC2blog テーマ:原子力発電 - ジャンル:政治・経済

【2010/05/06 20:11】 | 原子力
トラックバック(0) |  ]
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。