これほどの大企業があっけなくつぶれたのだ。衝撃である。何しろ昨年度は第三四半期までで74万4千ドルもの大赤字を計上しており、ほぼ経営は行き詰っていたのだ。2006年1月期以降、5期連続で純利益が赤字となったのだ。現在の負債総額は10億ドル(約830億円)を超える。申請後も営業は継続するが、再建計画では約670ある店舗のうち約200店を閉鎖し、約2万人の従業員も数千人規模で削減する予定だ。
(英語)http://www.annarbor.com/business-review/
borders-group-merger-or-bankruptcy-filing-
inevitable-expert-says
つい最近まで全米第一位の書店グループ、バーンズ・アンド・ノーブルとの合併や金融機関の支援など経営支援の調整が持たれていたようだが、これは不調に終わった。もはやバーンズ・アンド・ノーブルとの合併など弱者の連合と化してしまうのだ。
創業者で筆頭株主のレナード・リッジオ氏は昨年8月始めに取締役会に対し、同社を身売りしたいと報告しているほどなのだ。これも電子書籍に浸食され売り上げが急激に落ちたせいだ。
しかもバーンズはアマゾンの電子書籍端末キンドルに対抗して独自の端末を開発し早めに販売しているのにだ。
http://jp.reuters.com/article/
businessNews/idJPJAPAN-16637520100804
日本では書店はどうなるか。いよいよわからなくなってきた。
確かに再販制度もあるし、アメリカの書店企業と比べれば守られている。でも街の書店は次々と出版不況で消えている。
日本第二の巨大書店グループのジュンク堂は、書店グループ丸善と共同店舗を作りより巨大店とすることでネット販売に対抗しようとしている。
電子書籍で儲かるのはアマゾンや端末製造の企業だけだと言われている。もし仮に出版社や書店が行き詰っても著者や編集たちなど創作のための人材が経済的に潤い生き残っていけるのだろうか。もはやそういうことを真剣に論議すべき時が来たのではないだろうか。
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yamagatakouichi 書店が危機的状態にあるというのは知っていましたが、そこまで追い詰められていたとは! 私たちはもっと本を買うようにしなければいけませんね。