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 自民党は次々と支持層を変遷させてきた。首相交代による疑似的な政権交代のような政策転換もしてきた。それが、これまで長く権力を保ってきた秘訣なのだ。ところが今は支持層を変動させていくことができなくなった。それでこれだけ衰退したのだ。絵に描いたようにわかりやすい。それなのにどうにもできない。

 戦前保守は地元名望家といわれる地主層に頼っていた。それが戦後の農地改革などで地主・名望家は没落した。それでより小さな単位である地域有力者を基礎とした。それで地域の論議を経た上で要望を細かく吸い上げある程度実現することで利益擁護と支持を集めたのだ。
 それに高度成長に伴い、企業選挙が党拡大に大きく加わった。企業の社員を半強制的に投票させたのだ。
 しかしそのマイナス面である公害問題では、全く対応できなかった。自民党は支持を減らした。
 それで革新自治体が次々と誕生した。これは公害対策と福祉行政に大きな前進を果たした。しかし革新自治体も行政主導の官僚政治という形を乗り越えられなかった。また総評系労働組合、官公労組が支持勢力として大きく、その改革もできなかった。

 自民党が取った対策は公害規制を法律化して徹底することだった。それで対策を構造化することで乗り切りをはかったのだ。また福祉についても、革新自治体が石油ショック後の不景気で財政的に行き詰まる中で、都市経営の巧みな展開である程度福祉政策を行うことで、革新自治体を批判して次々と奪還していった。特に国民の評価が高かったのは年金の物価スライド制を実現したことだった。これで都市部の市民を新たに取り込むことで支持層は回復した。

 田中角栄が政権以前に通産相になった時点で勢力を伸ばし、やがて権力の階段を上るにつれ、郵政相の時には特定郵便局の拡大による地域支配と、建設相になってないが地元土建業者に投資と仕事を集中する土建行政の展開で地域保守組織の再編を成し遂げた。少し前まで自民党を支えてきた地域システムを確立したのだ。それを全面化したのが田中政権だった。だが表に立ったとたんに土地投機による物価高騰をまねき、失敗が目立ち、金権批判の中で退陣した。

 ロッキード事件の発生の中で金権政治が問われ、政治的な後継者たちが次々と失脚した。また三木政権はそのロッキード事件の解明で自民党再生を果たそうとしたが、自民党批判が強まる中でそれを議席増にはつなげなかった。

 しかし、それをメディア政治とリーダー主導で見せる政治を展開して新たな自民党ピークを見せたのが中曽根康弘政権だった。またその国鉄民営化を中心とする官公労の解体であった。また国内での第2臨調など審議会を多用する首相直轄政治を演出して、米国レーガン政権と強調することで、テレビ政治を展開して中選挙区制で最大の議席を得た。このときウイングを左に伸ばしたと自賛した。

 だが、次の竹下政権で田中角栄の矮小な後継として創政会政治を展開したことが自民党の蹉跌へとつながる。新金権と土建政治の田中角栄の遺産を食いつぶすばかりの政権運営が後継の政権へも続くのだ。
 またリクルート事件による未公開株のばらまきが、それを受け取った将来の各世代のリーダーたちが総ざらえで失脚したことが自民党を支える人材の枯渇へとつながる。

 1990年8月のイラク軍によるクウェート侵攻(湾岸危機)と湾岸戦争にただ米国に従属している政治しかできない。それまでは少しは自律した政策をしていたが、これが基本となり米国従属の政策しかできなくなる。
 しかも地域保守有力層が高齢化し、そのうえ企業選挙が労働者の意識変化で、できなくなり自民党が徐々に票を減らしている組織的弱体化の中でもこれまでのように支持層を変移できなくなった。

 それはまず、小選挙区並立制の導入の中で一時非自民細川、羽田連立政権が成立するが、社会党、さきがけと連立することで復権した。しかし、その後小渕政権の際に公明党と連立を組んだことが最後の大きな変質へとつながる。しかも赤字国債の大増発でやがて財政を破綻状態へ追い込む。

 一時的に小泉政権により小泉首相自身がスピーカーとなり派手な刺客候補擁立などのパフォーマンスと劇場選挙の展開により小選挙区で最大議席は得たものの最後に残った自民党支持組織である郵政組織と土建業を民営化解体衰弱させて自民党はほぼ生命を終えた。

 本来的に保守リベラル的な政策で格差社会をいやし、地域と国民が自立できる新たな道を見つけるべきなのだが、財界が格差新自由主義の伏魔殿化したことと、官僚もそれに同調して、それらに連動した形で党内のタカ派が全面化している。
 しかも公明党の選挙協力で無償の手足は確保できている。さらに小泉型劇場選挙での上からのパフォーマンスで大量得票した安易さが忘れられない。これで民意を吸い上げて論議して政策転換する動機が働かないのである。地方経済の破たんの中で次々自民党離れが起きているのに何もできていない。
 また、党内では小選挙区による人材の二世による狭小化と固定化が進んでいる。その意味で公明党との連立と小選挙区制が政党としての自民党をコンクリート的固定化している面が強い。それを上からの国民操作で乗り切ろうというスタイルしかとらないようになった。これが国民を操作していく情報政治へとつながる。

 その結果として1年ごとに首相交代が起きる中で、麻生政権にいたり支持率の低下の中でついに民主主義を踏み外した形で情報弾圧政治を展開するようになった。検察による強引な小沢秘書逮捕や、ミサイル騒動を煽るなどマスコミも一体広報化してそれに協力している。

 もはや自民党では日本に未来がない。それを国民はマスコミ批判も含めて新たな時代を求めるべきなのである。とりあえずは政権交代だ。これはそれしかないということなのだろう。
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【2009/04/13 18:30】 | 政治・経済
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