ダイヤモンドオンラインの2008年02月25日の東国原知事のあまりの時代錯誤発言にショックを受けた。

東国原英夫(宮崎県知事) 2008年02月25日
「宮崎に高速道路は不可欠。道路特定財源・暫定税率は維持せよ」
http://diamond.jp/series/primetime/10001/

地元紙の調査で約94%の驚異的な県民支持率を叩き出した東国原知事が就任2年目を迎えた。「宮崎のトップセールスマン」が次に売り込みを狙うものは? 当人を直撃した。
F.Tsuto

東国原英夫:1957年、宮崎県都城市生まれ。専修大学経済学部卒業。ビートたけしの弟子となり、そのまんま東の芸名で活躍。98年に不祥事で自主謹慎。早稲田大学第二文学部卒業、同大政経学部中退。07年1月、官製談合事件に端を発する出直し知事選挙に当選。当選後、地鶏マンゴーなどをPRし宮崎ブームを演出。趣味はマラソン。
──マニュフェスト(政権公約)には新規立地企業100社、1万人の雇用創出を掲げたが、景気の先行きは不透明感が増しており、むずかしい課題ではないか。

 確かに高いハードルだが、私自身が全国の経営者セミナーなどに顔を出して名刺を配り、トップセールスをしているし、県としてはスタッフを増員して企業誘致セミナーの開催に注力している。地道に足で稼ぐしかない。

 温暖で自然環境に恵まれた宮崎は、ITや新エネルギーなど未来的な産業に向いている。また、九州北部にはトヨタや日産が工場の新設を進めており、自動車関連産業も集積している。それらを誘致して、製造業の底上げをしたい。

──しかし、宮崎は交通インフラの整備が遅れている。

 だから高速道路は必要、少なくとも宮崎には不可欠だ。隣の大分県は、4年間で約90社を誘致し、有効求人倍率を1.08にまで引き上げた。キヤノンの大規模工場があるとはいえ、宮崎県の0.62(07年12月)との差は大きすぎる。

 九州の北部地域と高速道路で結ばれていない宮崎には、自動車関連産業がまったくおりてこない。だからこそ、道路特定財源の確保と暫定税率の維持を主張している。ガソリンを値下げしろ、道路は造るなという日本中の敵を相手に戦う。ボロボロになってこの身果てるとも、宮崎が、地方が発展すればいい。



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 高速道路さえつながっていたら九州北部から自動車工場がつたって来てくれるのだそうだ。
 今時そんなことを言っているのは東国原さんだけだろう。ではなぜ「直接つながっている」という鹿児島県に自動車会社の工場はないのか。
 また北部九州から熊本県を通って宮崎県まで高速道路はつながっている。だいたい「直接つながっている」というのはどういう意味なのか。北から南まで縦断さえしていればよくて、横断道路を介してではだめだということらしいがなぜなのか。縦断道路なら自動車工場が来てくれて、途中から横断道路ならなぜダメだというのだ。何も根拠のないただの妄想だ。

 実はこれは、かつての全国総合開発計画や日本列島改造論の下手な焼きなおしの発想なのだ。高速道路や新幹線さえ通れば都市部やその周辺の工場が全国分散してくれるという建て前だった。結果としては大都市とその周囲や人口の多い太平洋ベルト地帯だけに工場は行った。自動車工場も同様だった。だから九州でも福岡とその周辺にしか工場はないのだ。それで大分県には工場は来る。

 そのうえ、道路の死守を言うばかりで、なにも政策がない。頭を使って考えるということができないようだ。

  どこでも、それなりの産業基盤は小さいなりにある。そして何かをやりたいという人はいる。そしてそこを定点観測のポイントとして現役学者である限り付き合ってくれる産業振興の学者はいる。それを情熱を持って地域興したいという役人も実はいる。起業者と学者と役所の実務責任者がタッグを組めばいろんな産業振興ができる。そう関 満博一橋大学教授に教えられた。

 確かに知事や首長は専門家ではない。だが、官僚を使いこなし、人を組み合わせ動かしていく。それが仕事ではないか。だが東国原知事は何もできない。
 こんな人を目の前の藁をもつかむように選んでしまった宮崎県民が気の毒だ、
 前の安藤 忠恕知事は2006年12月に汚職で捕まった。産業は小さく、そのため観光振興としてリゾート法などの国の政策に乗っかって建設した、大規模リゾート施設シーガイアは莫大な赤字を垂れ流すばかり。そんな閉塞の中でこんなに何もできない人しか選べなかったのだ。

 しかし、こんな何もわからずできない状態では国政に逃げる以外ない。しかし逃げ込まれる側である自民党にとってはたまったものではない。反対したのは東国原氏がとんでもない人間だとわかっていたせいだ。
 いかに道路族として親近感があるとはいえ、立候補の打診をした古賀誠自民党選挙対策委員長はかなりどうかしているのでは。また閣僚にしようとして森 喜朗が反対したが、固執して説得に一時間半もかかったという麻生総理も本当に変だ。
 やはり自民党は末期症状なのか。
 しかし、東国原秀夫さんが閣僚にならず本当に残念だなという意地悪な気持ちもある。まだ衆院議員候補者として自民党が擁立するようだから本当に楽しみでならない。

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【2009/07/02 23:55】 | 政治・経済
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