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政府の行政刷新会議が、3月6日から始めた「規制仕分け」では、医薬品のインターネット販売規制が初日のテーマに取り上げられ、蓮舫大臣が強力に主導し、緩和を検討すべきだとの結論が出された。薬害被害者と専門家による5年間の議論による法改正を2時間で覆したと非難の声があがっている。

 もし、それに不満なら国会で法案を出して国民に提起して、社会全体で論議すればいいのではないか。それをこんなクーデターのようなやり方をして。とつぜん、対面販売なら安全だという資料を見せろと官僚に要求。単純な言い方なので答えにくい。それで強引に規制緩和を押し通す。民主主義を知らないのか。

 安全面から緩和に反対してきた薬害被害者からは、「議論が拙速に過ぎる」などと怒りや落胆の声が上がっている。なぜ、一般薬品のネット販売規制緩和に反対するか。十分情報は伝わっていない。

 今年2011年1月21日に政府あて出された薬害被害者団体などの反対意見書を下記に載せる。一般薬品による薬害も大きいという点にあるようだ。


一般用医薬品のインターネット販売に関する意見書
- 安全性を無視した規制緩和に反対する-


2 01 1 年1 月21 日



内閣総理大臣 菅 直 人 殿

労働大臣 細川律夫 殿
特命担当大臣( 行政刷新・消費者)
厚生蓮 舫 殿
消費者委員会委員長 松本恒雄殿

全国薬害被害者団体連絡協議会
代表世話人 花井 十伍

MMR(新3種混合ワクチン)被害児を
救援する会
大阪HI V薬害訴訟原告団
財団法人 いしずえ
(サリドマイド福祉センター)
財団法人 京都スモン基金
薬害筋短縮症の会
薬害ヤコブ病被害者・弁護団全国連
絡会議
陣痛促進剤による被害を考える会
スモンの会全国連絡協議会
薬害肝炎全国原告団
イレッサ薬害被害者の会
SJS 患者会
代表 湯浅和恵
新薬学研究者技術者集団
代表 野口 衛
医薬品・治療研究会
代表 別府 宏圀
NPO法人医薬ビジランスセンター
(薬のチェック)
理事長 浜 六郎

全国消費者団体連絡会
事務局長 阿南 久

主婦連合会
会長 山根 香織

全国消費者協会連合会
事務局長 長見 萬里野

社団法人 全国消費生活相談員協会
理事長 菅 美千世

全国地域婦人団体連絡協議会
会長 中畔 都舍子

特定非営利活動法人 日本消費者連盟
代表運営委員 富山 洋子

社団法人 日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会

東京消費者団体連絡センター
特定非営利活動法人 東京都地域婦人団体連盟
会長 川島 霞子

薬害対策弁護士連絡会 
 代表 豊田 誠
 
薬害オンブズパースン会議
 代表 鈴木 利廣 

意見の趣旨

一般用医薬品のインターネット販売規制の緩和に反対します。

意見の理由

1 はじめに
内閣官房設置の「情報通信技術利活用のための規制・制度改革に関する専門調査会」(以下、「専門調査会」という)において、2 0 1 0 年1 1 月3 0 日、一般用医薬品のインターネット販売規制の緩和に向けた審議・ヒアリングを実施し、パブリックコメント募集を行いました。そして、同日の議事要旨によれば、今後、一般用医薬品のインターネット販売規制の緩和に向けた提言がなされることになっています。
しかし、以下に述べるように、こうした動きは、長年かけて議論した「改正薬事法」に至る議論を無視するものであり、しかも、これまで医薬品の安全性に関わってきた者を排除して一般用医薬品のインターネット販売規制の緩和を推し進めようとするものであり、到底容認できるものではありません。

2 一般用医薬品のインターネット販売の原則禁止の必要性
20 0 9 年6 月の「改正薬事法」施行に伴い、省令により、一般用医薬品について、第3類医薬品を除き、インターネット販売等が禁止されました。
「改正薬事法」の基本的理念は、専門家による実効性のある情報提供と相談対応によって、一般用医薬品の適切で安全な使用を実現しようとする点にあります。
2 0 0 4 年から2 0 0 7 年に医薬品副作用救済制度による給付が行われた2743件のうち、原因薬剤に一般用医薬品を含むものは139件(5%)あり、一般用医薬品による健康被害の内訳をみると、スティーブンス・ジョンソン症候群、中毒性表皮壊死症など重篤な副作用被害が最も多く、少なくとも7人が死亡していると報告されています。そして、原因薬剤の半数以上は、第2類の総合感冒薬です。副作用被害救済制度の申請率の低さに鑑みれば、実際には一般用医薬品によって、より多くの副作用被害が発生していると考えられます。
一般用医薬品の安全な使用を確保するためには、対面販売が不可欠であり、対面販売を実現できないインターネット販売を禁止した省令は極めて適切です。
規制に反対するインターネット販売業者等は、高齢者や障がい者、離島居住者などの利便性が損なわれると主張していますが、むしろ、これらの方々に対してこそ、専門家の指導による適切な医薬品の使用が強く求められます。消費者が求める利便性は、あくまで安全を前提にしたものなのです。

3 内閣官房設置の「専門調査会」における規制緩和に向けた審議の問題点
そして、専門調査会の審議過程には、以下のような問題点があります。
① 5年間に及ぶ厚生労働省検討会の審議を無視省令によるインターネット販売規制の基礎となった薬事法改正は、厚生労働省における医学・薬学の専門家を中心とした検討会での約5年間に及ぶ審議に基づくものであり、その改正の主眼は一般用医薬品の販売制度の改善にありました。
これは、従来ルーズな販売が行われがちであった一般用医薬品について、専門家による情報提供と相談対応を通じて、その安全な使用を確保することを目指したものであり、医薬品による健康被害の防止という観点からはきわめて重要な改正です。
省令によるインターネット販売規制はこのような議論を踏まえたものであり、省令公布後に医学・薬学の専門家、法律の専門家、薬害被害者、インターネット販売業者など様々な立場の委員が参加した「医薬品新販売制度の円滑施行に関する検討会」においても維持された結論です。
専門調査会では、上記のようなインターネット販売規制に至る審議過程が無視されています。
② 不十分な専門調査会の審議時間
専門調査会の開催スケジュールによると、今後5回(予備日を含む)のヒアリングと、2回(予備日を含む)の報告書案の議論を経て報告書を完成させることが予定されています。
しかし、一般用医薬品のインターネット販売規制に関するさらなる審議、ヒアリングを今後行うかは明らかにされていません。
専門調査会では、一般用医薬品のインターネット販売規制以外の議論も多数なされています。したがって、その検討項目の数とそれぞれのボリュームからすれば、今後さらに一般用医薬品のインターネット販売規制に関する議論に費やすことはない、もしくは、議論をするとしてもきわめて限られた時間でしか行われないことは明らかです。
専門調査会における一般用医薬品のインターネット販売規制に関する審議時間は、これが生命・健康に関わる問題であるにもかかわらず、あまりにも短すぎます。
③ 医薬専門家不在の審議
しかも、専門調査会の委員は、インターネット販売業者やインターネット等の情報通信に関する専門家で占められており、医学・薬学の専門家や、薬害被害者など、医薬品のリスクについて十分な知識を有する委員は含まれていません。このような委員構成による専門調査会は、生命・健康に関わる医薬品という商品の販売方法を議論するに適した場でないことが明らかです。
医薬専門家らによる長期間に及ぶ議論の結果としてなされた販売制度の改正を、医薬専門家不在の調査会がきわめて短時間の審議で覆すのは、乱暴という他ありません。
④ 薬害被害者や消費者団体等の軽視
これまで私たち薬害被害者や消費者団体等は、一般用医薬品のインターネット販売規制を求める意見を繰り返し表明してきました( 2 0 0 9 年6 月1 8 日付「一般用医薬品のインターネット販売原則禁止の継続を求める要望書」など)。
それにもかかわらず、専門調査会においては、薬害被害者団体に対して書面で回答を求める形式でヒアリングを実施しただけでした(しかも、回答期間がきわめて短く、十分な検討の余裕を与えないものでした。)。さらに、消費者団体等に対しては、今日に至るまで、いかなる形式のヒアリングも実施されていません。

これでは、インターネット販売規制に関する多様な意見を十分に調査したものとはいえません。

4 朝令暮改の規制緩和に反対する

2 00 9 年6 月の薬事法改正は、当時野党であった民主党も含め、国会において全会一致で成立したものです。それからわずか1年半で、改正薬事法の理念を無視した規制緩和を行うことは、朝令暮改以外の何ものでもありません。
インターネット業者のなかには、薬事法改正後、海外に法人を設立し、そこを通じて、わが国でのインターネット販売を実質的に継続するなど、脱法行為とも言うべき行為を行う者があり、その姿勢に大いに疑問を抱かざるを得ません。
今、求められているのは、対面販売の原則を堅持して、店頭販売を含め、専門家による実効性のある情報提供と相談対応を徹底して、改正薬事法の理念である一般用医薬品の適切で安全な使用を実現することであり、インターネット販売を解禁したり、規制を緩めたりすることではありません。
私たちは、一般用医薬品のインターネット販売規制の継続を求めます。

以上

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【2011/03/08 19:30】 | 政治・経済
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